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10年間の支配。
【学園物 官能小説】

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10年間の支配。(第一部、最初の1週間)-6

誰がなんと言おうとやれと言われたことをやるだけだ。
(もうみんなこっち見ないでお願いだから。私だってやりたくてこんなことやってるわけじゃないよ!)
「あれ?よく見てみろよ、あいつ口縛ってるぜ。しかも後ろ手にも」
下からは足まで拘束されているのは見えないみたいだ。
「どうしたの?誰かにやられたの?」
心配の声が響く。設計上飛込み台の上に人がいるときは誰も上にはあがれない。
奈緒美が降りるかプールに飛び込むまで誰も飛込み台には上れないのだ。
「よし!飛び込め、助けてやるぞ」
台の下に部員達が集まり始めた。
(違うの!みんな違うの!お願いだから放っておいて!)
奈緒美は必死に叫びながら首を横に振る。
だが猿轡のせいで声にはならない。「ウーウー」としか聞こえない。
奈緒美は命令を思い出し、その場で屈伸を始めた。
後ろ手なのでバランスが難しい。後ろに転びそうだ。
ゆっくりゆっくり、しんどいながらも100回を終えた。
「あいつ何やってんだ?」
「屈伸してる!!」
「変なやつだな。今日は飛び込みやらないし、放っておくか」
キャプテンがそういうとみんな台の下から散らばった。
(さてと次は体をぐるっと・・・か)
奈緒美はグルっと体をひねって回った。
奈緒美はバレエの経験が少しあり、拘束されながらも片足を軸にキレイに周る。
スカートがふわっと広がり、その後、足に巻きつく。
スカートの裏地のキュプラが広がったスカートから見え隠れする。
何度も何度もその繰り返し。
「今度はバレエの練習か?」
部員は呆れていた。
体を回すのを終わる頃には誰も奈緒美を見ていなかった。
奈緒美はそそくさと飛び込み台からおりてプールから出ようとした。
その時だ。水泳部の女子部員達5人が奈緒美の前に立ちはだかった。
「あんた、校庭でも変なことしてたらしいね、さっき陸上部の人が言ってた。」
「何考えてるの?頭おかしい?それとも男子部員の目引いてるの?」
「ちょっと可愛いからって、頭おかしかったらモテないよ。」
「何考えてこんなもんつけてるのよ!」
部員の一人が猿轡のスカーフをつかんでひっぱった。
奈緒美はバランスをくずして前にひざまづいてしまった。
猿轡はとれない。
「ごめんねぇ。あんたがきつく縛ってるからいけないんだよ。」
部員が言う。
「なんだ?制服濡れてるじゃん。ん?くさっ!コーヒーじゃんこれ」
「あーそれでプールで制服洗おうとしたわけ?それとも手足拘束して転校初日にプールで自殺?」
奈緒美は何も言わず、何もせず成り行きにまかしている。
誰とも話してはいけないという命令を思いだしたからだ。
「もういいよ、無視しようよ、こんなやつ。」
「変態なんだよ、きっと。」
「転校生らしいけど、明日はきっと誰も相手してくれないわよ。今日中に黒金学園のネット生徒掲示板で
あなたのことは噂になるだろうから。」
「そうね、今夜はPCの前で祭りだね!」
部員達は笑いながらその場を去っていった。
奈緒美は立ち上がり重い足取りで校長室に帰った。


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