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「とある日の保健室」
【学園物 恋愛小説】

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「とある日の保健室その3」-4

「あ、いらっしゃい、橘君……え、どうしたの?」
保健室に俺は文字通り転がり込んだ。
さっきから動悸が激しい。理性を失いそうな……そんな感じがする。
「あ……双葉先せ……!」
ドクン、とより激しく鼓動した。
求めている……女を、身体が求めて いる……。
女……いるじゃないか。目の前に。
「双葉先生」
「な、なに?」
「可愛い……」
「た!橘君!なにを言って……」
「キス……していいですか?」
「だ!駄目!駄目よ!」
「でも……もう我慢出来ないんです……」
「駄目だ、ってば!……ひゃん!」
頬に触れると、実に過剰な反応を示した双葉先生。それが俺の欲望を掻き立てる。
いろんな箇所に手を伸ばしたいが、今はキスだ。これさえ成功すれば、この女は俺のもの。あっという間に墜ちるだろう。
「先生……」
「橘君……駄目だって言ってるのに……!」
ゆっくりと、顔を近付ける。生まれてこの方、キスなどした事がない。 だがしかし、今なら上手くやれそうな気がするのだ。 そう、今なら。
「じゃ、いただきま〜」
す、と言おうとした、その瞬間、
「達也!」
俺の肩を掴む者がいた。
誰だ。俺は今からこの女を犯すのだ。その邪魔をするのは、誰だ。
「優……花」
俺の目に写った少女は、俺の唇を見た。
それから、自分の唇に触れた。
そして、
「んっ」
「むぅ……ん」
事もあろうに……奴は俺の唇を塞いだ。
自らの唇で。
「んむ……」
キスだ。
キスされている。
だが、未だ俺の欲望は止まらない。
舌を優花の舌に絡めようとした。歯茎に当たった舌は、すぐに優花の舌を見つけた。絡める。
「ん!ふ……んん!」
優花が声を漏らしている。
それだけ分かって、それから……俺は気絶した。


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