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ドアの向こう
【父娘相姦 官能小説】

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ドアの向こう〜宣戦布告〜-6

「ただいま〜」
「お邪魔します」
玲の後に続いて、優もリビングに入る。
予想通り、豪奢な内装だった。
その中にあるソファーに腰掛けていた妙齢の美女が立ち上がり二人に声をかける。
「あらあらお帰りなさい」
何だかおっとりした空気をまとった人だ。
「お母さん、ただいま」
「…お母さん…?」
玲の発言に優は驚く。てっきり玲の姉だと思っていたが…
「はい。玲の母の玲菜です。初めまして優くん」
「は、初めまして」
ペコリ、とお辞儀をする玲菜。
本人の口から聞かされてもなかなか信じられない。
どうみても20代にしか見えない彼女が玲の母とは…
「あれ?お父さんは?」
「それが急に仕事が入って今出てるの。そろそろ帰ってくると思うけど…それより…」
澪の時と同じく、玲は玲菜の手により隅に追いやられて、優は間近でじっとみられる。
「あら………君、かわいいわね〜」
「わぷっ!」
突然玲菜がギュッと優を抱き締めた。
さすがは澪と玲の母と言うべきか、服越しにもはっきり分かる巨乳に優の顔が埋められる。
「どんな子なのか楽しみにしてたけどこんなかわいい子だったんだ」
「〜〜〜〜!」
モロに感じる柔らかい感触は天国の心地よさだが、同時に呼吸もできない状態なので本当の天国にいきそうな優である。
「いい加減離れてよ!」
ギリギリのところで追いやられていた玲が無理やり二人を引き離す。
「あーもうちょっと〜」
「ダメ!優は私のなんだから…!」
「ふふっ、玲ちゃんは本当ヤキモチ焼きね。優くんも大変でしょう?」
「いえ、そんなことは…」
思い当たることは数多くあったが、本人も目の前にいるので言葉を濁す。
「ああ、それよりいつまでも立たせてごめんなさいね。ゆっくりくつろいでください」
「は、はい」
玲菜に促され、優は彼女が座っていたソファーへと座る。
近くに玲の母がいるとあっては、簡単にくつろげはしないが。
「そういえば澪ちゃんには会ったの?」
「うん。玄関先でバッタリ」
「そう。澪ちゃんも優くんに会うの楽しみにしてたのよ。優くんのこと気に入ってくれてたかしら?」
「…知らない!」
プイ、とそっぽを向く玲。
だがその仕草で玲菜はすぐ理解したようだ。
「そう、よかったわ。人見知りする澪ちゃんだから心配してたけど…あ、私ももちろん優くんのこと気に入ってるわよ」
ニッコリ笑う玲菜。
「ど、どうも…」
優は照れ笑いで答えた。
それを見て、玲はますます膨れっ面になる。
玲の当初の考えなら、ここまでは本当に理想通り。
何とか家族のみんなに好感をもたれてほしいと思い、結果、澪にも玲菜にも優は気に入られている。
後は父だけだが…
なんだろう…嬉しいはずなのに、何だかイヤだった。
「あの、いきなりなんですけど澪さんに会ってきていいですか?」
そんなことを思ってると、優がいきなり口を開いた。
「あら、そんなに澪ちゃんを気に入ったの?」
からかいまじりで玲菜が言う。
「いえ、そうじゃなくて…僕、あの人の絵のファンなんです。だから色々話を聞きたくて…」
「ちょっと優…」
「いいんじゃないかしら?澪ちゃんも喜ぶわ」
何か言おうとする玲より先に、玲菜が口を挟む。
「あの子は二階のアトリエにいるはずよ。プレートが掛けてあるからすぐに分かると思うわ」
「ありがとうございます!」
聞くや否や、優は素早く澪のところへ向かった。

「…あんまり過度にヤキモチ焼くと、嫌われちゃうよ?」
横目で玲を見ながら玲菜が言う。
「分かってるわよ…」
自分でもかなりのヤキモチ焼きだとは分かってるのだ。
だけど、優が誰か別の女の子とちょっと仲良くしてるだけでも抑えきれなくなる。
それがたとえ家族でもどうやらダメのようだ。
「優くんはとても浮気なんかしそうにないし、少しは信頼してあげたら?」
「信頼はしてるよ!…でも…」
自分がどれだけ優に愛されているか自覚してるし、浮気なんてする人じゃないのも分かってる。
だが、その信頼と嫉妬は別物なのだ。
答えの出ることのないまま、玲はしばらく悶々とし続けた。


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