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キズ
【純愛 恋愛小説】

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キズA 〜変わる日常〜-2

「しっかし、少年顔大丈夫か?いちよう冷やせば大丈夫だと思うが」
「まあ、たいして強く殴られたって事でも無いんで大丈夫だと思いますよ」(中津先生と誰かな?聞き覚えのある声なんだけどなぁ、まあいっか)
「失礼します、中津先生ちょっと気分悪いんで少し休ませて下さい!!」
「良いよ、普通気分悪い子はそんなに元気じゃないと思うが、いちよう体調不良のふり位はしときなよ」
「はぁ〜い」
「よろしい、ならベットで寝ておけこっちは先客がいるから」
「分かりました、……………って中津先生、先客って村尾君の事なんですか」
「何だ知り合いか」
「ええ、ただのクラスメイトですよ」
「ひどいなぁ、昨日私を助けたんだからただのクラスメイトとか言わないでよ。友達とか言ってよ」
「はあ、それでも一回助けただけですからね。友達って言うには語弊があると思いますが?」
「私が友達って言うんだから友達なの、わかった?」
「わかりました」
「プッ!!おもしろいな二人とも」
「もう中津先生笑ってないで何か言って下さいよ」
「まあ、そうだな。………諦めろ少年。友達だって言っときな。後が何かと大変だぞ」
「はあ、…………それなら友人です」
「オッケー、それで良いんだよ」
何だかんだでクラスメイトから友人に変えさせた。
「でも、どうしたの村尾君どっか具合悪いの?殴られたとか聞こえたけど」
「何でもないですよ。ただ風邪気味でしてね。そういう高見さんは、どうかしましたか?」
「うん、ちょっと眠くてね」
「そんな理由で保健室に来たんですか?睡眠はしっかりとった方が良いですよ」
「だって〜、しょうがないじゃない。眠いんだから」
「まあ、良いですけどね。僕も少し寝ますので静かにお願いしますね」
「はぁ〜い」(今日の村尾君は珍しいな。口数が多いよ)
「それじゃ、お休みなさい」
「お休みなさい」


「ふあ、良く寝た。でも、変な夢見たな。あれなんだったんだろ。さてと今何時かな?ゲッ!!もうお昼前じゃない」
寝ている間に変な夢を見た。今ではそれがどんな夢だったのかすら思い出せない。
「…………ああ、起きたんですか。高見さん………おはようございます」
「うん、おはよう。何かすっごく具合悪そうだね。大丈夫?」
「大丈夫ですよ、少し頭が痛いだけです。やっぱり冷やした方が良いんですかね?」
「う〜ん、なんとも言えないけど冷やした方が良いと思うよ。氷入れ替えてあげるね」
「すみません、ありがとうございます」
「ううん。はい。でも、早退した方が良いんじゃない?」
「まあ、そうなんですがね。どうせなら学校にいた方が良いかなと思いましてね」
「ふぅ〜ん、まあ歩いて帰って悪化させるよりは学校で休んでた方が良いかもね。はい、氷入れ替えたからもう冷やせるよ」
「すいません、ありがとうございます」
「良いよ、ちょっと髪を上げるけど良い?」「いいです、自分でしますから」
「ダメ、そんな辛そうな人を動かせるわけにはいかないし」
「それじゃ、お願いします」
「うん」
(う〜ん、何か素直すぎて怖いな。ホントに大丈夫なのかな?)
「……………村尾君!!……だよね?」
意外だった。村尾君の顔がこんなにも綺麗だったなんて初めて見た村尾君の眼は光さえ吸い込みそうな黒で顔全体の中でも一際目立っていた。とてもさっきとは同一人物には思えない。中性的でとても綺麗。今は熱があるせいか少し顔が赤い。
「そうですよ、どうかしました?」
異性の私でさえこんな綺麗な顔をした男の子は初めて見た。
「えっ!!えっと初めて顔を見たから驚いちゃた。ゴメンね」
「……いいえ……すみません、あんまり見て欲しく無いんで」
「うん、ゴメンね」
「ありがとうございます、氷を入れ替えてくれたお陰で大分楽になりました」
「どういたしまして…………っと携帯どこかな?」
照れ隠しの為に携帯画面を見てみると優ちゃんからメールが来ていた。


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