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カーテンと机とつぶれた気持ち
【青春 恋愛小説】

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ワスレモノ-3

なぜなら朝の誰もいない教室が好きだから。
シンとしてていつもは騒がしい教室を独り占めしている気分になる。
私はいつも出席番号が最後のほうだから窓側の席になることが多い。だから自分の席について登校してくる人たちを眺めることができる。

もちろん視線はあの人を探す。


それは遅刻しても同じことで、自分の教室の窓を見上げてしまう。
それは彼が見えるんじゃないかという僅かな期待があるから。





そして今日も‥‥視線は上へ‥‥。





‥‥いた‥‥。





普段こんなに早く来るような人じゃないのに。



私はその場から動けなくなった。





でもすぐに思い知らされる。

彼が見ていたのは私じゃない。後ろにいた恋人。
名前は知らないけどとてもかわいい人。表情が豊かでいつもまわりに人がいて、みんな笑ってる。彼女特有の空気がそうさせるのだろう。


本当に馬鹿みたい。
私のことなんか気付くはずがない。
少しでも期待した自分にイライラする。





募る怒りは誰に対するものでもない。
行くあてもなく、彷徨い、そしてそれは淋しさに変わり涙となって溢れる。




放課後までに募ったモノは出口を求めて、帰り道を急かす。





せめて家までもってほしい。


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