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貴方の妻にしてください
【熟女/人妻 官能小説】

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貴方の妻にしてください3-4

そうだ、一也は妻の「意志」を望まない。
たとえそれが、愛や親切という世話であっても、相手から行動に移させると拒絶反応のような不快感しか感じない。
与えられる何かは不要なのだ。
自分のしたいようにしたい。愛することも愛されることも自分の仕方で。

「さあ、食事にしよう。京香 おいで」
ベッドから立ち上がるのを助けると、一也は先にキッチンへ向かう。
京香は黙って後ろを歩いてついていく。まだ後ろ手の拘束は解けない。
真直ぐ歩くのも困難で、時々よろけるつたない歩きようで後を追う。

テーブルには食事が用意されていた。
豚肉をしょうが焼きにしたようだ。添えられてる野菜も炒められている。
ご飯は京香が炊いてあった。
卵焼きはだし巻きにしてあるのだろうか大根おろしも添えてある。
ただ、多少大盛りではあるが一人分しかない。

一也は食事の整えられている席の隣のイスに京香を座らせると熱いお茶とご飯を茶碗によそって、席についた。
イスに腰掛けさせられて後ろ手に手錠をされたまま、じっと待つと一也は箸を取り、頂きますと言ってしょうが焼きをつまみ口へ運んだ。
そして、そのあと京香に向き直り、京香のあごを持ち自分に向かせた。
(えっ・・・それも・・?)京香は一也の行動を予期して一瞬ひるんだが一也の愛し方を受け入れるのが妻である京香の愛し方だ。
他に一也の愛を満たす方はない。

京香は自ら口を開けて、一也の与える食事を受け入れた。
「美味しいかい?京香」
京香の従順な受身の態度に満足げな一也は嬉しそうに話しかける。
「はい・・・」小さく答えて優しい眼差しだけを向ける。
戸惑いや嫌悪は些細なしぐさや表情に現れるものだ。
だが京香はプロの妻として、夫一也の理想を読み取り、たった七時間だからこそ完璧に満たす努力を惜しまない。それをプロ意識ではあるが仕事というのではなく「愛」の提供者として。

心から一也の愛し方を受け入れる。
それを望み、求めても与えてもならない。
抵抗するはずもない京香に拘束の必要を感じないと思うかもしれない。
しかし、拘束は抵抗のためだけでなく京香自らが一也に優しく触れることも、抱きしめることも許されないためだ。

口移しにのみ与えられる食事にも慣れるものだと京香は自己発見に心の中で苦笑した。
考えてみれば、離乳食が始まり歯が揃うまでの幼子には硬いものを噛み砕いたり、自分の口から食べ物を与えたものだ。
一也の場合は、ぐちゃぐちゃに噛み切ったものでなく、ただ京香の口に入れる前に自分の口に入れる。
形はさほど変わっていない。味も残っている。
(ただ、ご飯の粘りの感触には我慢という努力がいったが)
究極のお毒見係を一也が京香のためにしているようなものだ。

一通りの食事が済むと、片付けも洗い物も一也が丁寧にし終えた。
テキパキと炊事をこなす一也を眺めながらも京香は尿意を感じてもじもじしはじめた。
どうしよう・・・、おしっこと申し出ていいものなのか。
このまま、お漏らししたほうがいいのか・・・一也に気づいて欲しいと願っていた。
片づけを終えた一也が京香の様子に気づいた。
「京香、おしっこがしたくなったのか?」冷静に優しい口調で近づいてくる。
「はい」気づいてくれて助かった・・と安堵した。

「いいんだよ、そのままで大丈夫だから」
大丈夫と言われても・・・座ったままでいいのだろうか、立ち上がったほうがうまくパットに収まるのだろうか。
食前に飲まされたビールも、限界近くまで我慢したことも不安だった。
足りるのだろうか・・・溢れてしまわないのだろうか・・
しかし、考えてる余裕も、質問をすることも許されていない。
京香はそのままの姿勢で、せめて少しずつ、、と筋肉を緩め始めた。


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