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崩れる日常
【初恋 恋愛小説】

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二人の日常、5-3

相性度43%

「微っ妙〜…てか悪いな」
「だからやらないほうがいいって言ったのに。」
「言ってた?…ん?冗談じゃなかったと…
でもなんか書いてあるよ。
価値観の違いがあり長続きは難しそう。
譲歩ではなく成長が必要…」
「明らかに君の事だね。」
「…占いなんて信じてないから。…いいんだよ…」
「絶望的じゃないんだし元気だしなよ〜。」
「案外楽観的だね。」
「決まった受け答えして全て先の事まで分かりきれる訳無いじゃん。
それに今は上手くいってるしね。」
「そうだな…気にすんの止めよ。折角のバレンタインデーなんだし。」
「そうだ。バレンタインデーだったんだ。」
「……やっぱ不安。」


食事も終わって店を出ようと急かす千裕に促され
ドライブしたいのかな?
とか思いながら早めに店を後にした。

案の定国道をいつも通り走る俺達。
会話は友達の話や
学校であった嫌な事の愚痴など。

会話を楽しみながらも
俺はなにかすっきりしない気分だった。
占いなんかをしたせいかも知れない。

「なんか元気ないね?」
「ちょっとね〜。」
「言いたい事あるならちゃんと言いなさい。」
「ん〜…でも聞いていいのかなとも思うし。」
「折角一緒に居るのに一人で悩まれても困るよ。」
「…そうだよな。そのさ…俺は千裕の事好きだよ。」
「うん。いっつも言われてるし知ってるよ?」
「…そのせいなのかな?
なんかあんまり千裕嬉しそうじゃないし、千裕は俺に言ってくれないよな?
わざわざ聞くのも変なのかも知れないけど…
ちょっと考えちゃうときあって…」
「………。」
「…千裕?」
「…そろそろ帰ろっか。」
「え?…何故に?」
「明日もお互い学校あるでしょ?」
「……。」


後悔した…
馬鹿な事を聞いたもんだ…

折角のバレンタインデーなのに…
あれ?俺チョコも貰ってねえよ…
自分の愚かさが招いた結果に意気消沈。泣きそうだ…

窓からぼーっと外を眺めるしかない…
あれ?てか泣いてんじゃん俺。情けな…

「…どうしたの?」
「あ、いやべつに!何でもない!」
「…そぉ?」

窓に映る自分の泣き顔に向かって言葉を返す。

帰り道を急ぐ車の中。
ぼーっとしていたので気付くともう着いてしまったようだ。

「着いたよ。」
「それじゃ…またね。」

そのまま車を降りようとする。


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