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崩れる日常
【初恋 恋愛小説】

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二人の日常、5-4

「どこ行くつもり?」
「どこって俺ん家…
あれ?ここ千裕ん家じゃん…?」
「ご名答。」
「…ん?どゆこと?」
「…はい。プレゼント。」
「………。」

白い糸で結ばれた赤いキラキラ模様の箱を手渡される…
恐る恐る開けてみると
中にはココアパウダーの塗された大きめのトリュフチョコが入っている。

「普通のミルクチョコとビターチョコの二種類あるんだ。ハズレとか無いから安心して食べなよ。」

さっきとは打って変わって満面の笑みの千裕…

「…一応手づくりなんだけど何気に初めてだからちょっと自信なさ気だけどね」
「…マジ…ありがとう。」
「遠慮しないで食べてみたまえ!」

照れ隠しか少し仰々しい声で促す千裕。
一つ食べる…。
パウダーで優しく包まれた程よい堅さの中にしっとりとしたチョコが詰まっていて口の中で溶かしながら
さっきまでの俺のわだかまりもすべて解けた。

見透かしたように

「私の気持ち伝わった?」
「…うん。凄く美味しいし。凄く嬉しい。
さっきまでのは演出だったわけ?」
「だって普通に渡してもなんだし…少し焦らしてたらへこみ出すし。」
「でも普通に好きだって言ってくれりゃあんなにへこまなかったんだけど…」
「…だって…恥ずかしいじゃん。」
「…まぁいいや。今日はこれからじっくり聞き出すから。」
「え〜。じゃ部屋に上げな〜い。」
「…手強いな。」
「それに君は明日学校早いんだから泊めないよ?」
「えぇ?じゃ取りあえず早く行こう。」
「チョコは?」
「勿体ないし、後でゆっくり食べるよ。」


部屋へと入る途中に気付いた。
チャリがコンビニに置きっぱなしなことに。
明日も学校は遅刻な事に。


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