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崩れる日常
【初恋 恋愛小説】

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二人の日常、3-4

「…ねぇ。何とか言ってよ…」
「…ごめん。」

心からの謝罪。
今度は俺が続けて喋る。

「疑ってごめん。意地張ってごめん。
…悲しませちゃってごめん。」
「………。」
「すぐに許してくれだなんて言えないけど
俺が悪かった…。」
「…もういいよ。じゃあ、ちゃんと何が言いたかったのか聞かせて?」


俺にとってはもう悩むような問題ではなくなっていた

むしろそんなくだらない事で悩んでいた事など
自分の汚点を告白するようである意味凄く勇気が必要だったが
俺も千裕の気持ちに応えないといけない。
お互いの信頼の為に。

これからもこの愛しい人と一緒に居続ける為に…


「その…今日内海さんと西村さんと…合コンの話…してたじゃん。
…何て言うか…それで一人悶々と…」
「………。」
「…呆れたろ?」
「かなりね!あんなのただの冗談に決まってるじゃん…。行く気なんか全然ないし。」
「でも否定してなかったし楽しそうに喋ってたからちょっと嫌な気分になったんだよ。」
「そっか…分かった。
でもバイトの付き合いだし仕方ないときもあるから
そんなときは…
私の事を信じてよ…」
「…分かった。」
「ホントだよ?今度からは内海君が言うことなんかより私の事を信じてよ?」
「肝に銘じるよ。
てか確かにそう考えると俺ってなんてくだらない事で悩んでたんだろう…」
「全くだよ!こっちの身にもなってほしいよ。」
「なんか悩み事無くなったら目も冴えてきたな。」
「今は1時かぁ…。」
「ん?どうかした?」
「いや、別に…」
「言いたいことはちゃんと伝えなきゃいけないって知ってた?」
「普通そこまで堂々とパクる?しかも開き直り。」
「もう俺の持論でもあるの。で何言おうとしたの?」
「…今から会えないかなと思って…」
「なんだそんな事か。ちょうど俺も思ってたよ。」
「でも迷惑になるかも知れないでしょ?ワガママは言えないよ。」
「ワガママだったらな。
そんな事は少なくとも俺にとっては迷惑でもワガママでもないよ。」
「…じゃあ今日は甘えちゃいましょうか。」
「すぐ来ても大丈夫だよ。準備しとくから。」


喧嘩ってしないほうが相性いいカップルとかいうけど
初めての喧嘩で別れるカップルもいるよなぁ。

しないに越した事は無いけど喧嘩しなきゃわからない事もある。


有意義な喧嘩を乗り越えて俺は千裕を前よりも好きになった事を実感した。


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