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Cross Destiny
【ファンタジー その他小説】

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Cross Destiny
〜神竜の牙〜C
-24

「これは・・・一体!?」
自分自身に起きたことが理解できず戸惑うアルス。
「それが・・・漆黒の竜人の闇に対する真紅の竜人の炎の力か」
フォルツはアルスの力を理解していた。
「これが」
そしてアルスも静かに理解した。
「夜より黒き闇の賢者 我に仇成す者を奈落の底へと導びかん そなた永久なる暗闇の中 一時の安らぎを得るがいい!

アルス・・・これで終わりにしよう・・・お前の道か、俺の道か。
どちらが正しいなんて分からない。けどこれで決着を付けよう。」
フォルツはアルスに、ゆっくりと静かに杖を向ける。
「・・・ああ」
そう言うとアルスもゆっくりと剣を向けた。
「パーディションダーク!!」
フォルツの杖から巨大な黒い波動が飛ぶ。     「うおーーー!!」
そしてアルスも炎の翼をはばたかせながらフォルツに向かっていく。
ぶつかり合う炎と闇。
アルスはフォルツの聖位呪文を切り裂きながら進んでいく。
「ハアーー!!」
さらに出力を上げるフォルツ、もはや限界を越えた。
「うおーーー!!」
アルスの炎の強さも臨界に達した。
"カッ"
そして二人は激しい光に包まれた。


《「君はあの小屋に住んでる子?」
「ああ」
「君、ナマエは?」
「ナマエ、名前か?」
「うん」
「・・・・・名前なんて付けられてない」
「そう・・・僕も」




「俺となろうぜ」
「え?」
「その友達ってやつに。俺とお前似た者同士だからさ」
「うん」




「そうだ。名乗ろうぜ!」
「なにを?」
「剣聖と大魔導士の名前を!」
「え?」
「今日から俺がアルスでお前がフォルツだ。」
「そんな名前恐れ多くて名乗れない」
「いいのか?このままで!一生名前も無いまま、目指す者もないまま、こそこそ生きてくのか?
俺はやだ。だから俺は決めた。
この名に恥じないよう最高の剣士になる!」
「・・・・・」
「俺は進むぜ」
「・・・けない」
「え?」
「俺だって負けない!俺も今日からフォルツって名乗る、そして最強の魔導士になってやる!」





「二人でなろうぜ、きっと」
「ああ、きっとだ」》




光が消えた
あれからどれくらいの時が経っただろう。
赤髪の少年は、黒髪の少年の亡骸を見つめていた。
ただ、見つめていた。
その瞳で・・・・・ただ。


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