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impertinent teachar&student
【学園物 恋愛小説】

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impertinent teachar&student−5-4

『少年…じゃ、ないです。聖…です』
『そうだったね…聖くん、どうしたの?一人暮ししていて人恋しくなったか?』
いつもの”お姉さん”の口調で話す。
それが悔しかった。
その証拠に、俺の髪なんか撫でている。
それが、余計…
悲しくもあった。
俺は彼女の肩を両手で掴み、こっちに向かせる。
『どうし…』
彼女の言葉が途切れる。
そりゃそうだ。
俺が話せなくしたんだ。
『好きです。』
俺は彼女の目を見ながら伝えた。
彼女は一瞬、驚きを見せたが、すぐいつも通りの笑顔になった。
『ありがとう。でも、私は君より歳離れてるし…』
『関係ないです。…ってか、俺を選べよ。』
いい少年なんてやってられない。
彼女の側にいたかったんだ。
理由なんてない。
ただ、彼女と一緒の時間を共有したい。
『…君、そんな強引だったっけ?』
くすっと笑いながら言う。
『ええ。あなたが好きだから…美雪が好きだから。そう言った。』
『そう…私、強引な男嫌いじゃないよ…』
そう言って彼女は俺にもう話すな、と言わんばかりにキスをしてきた。

そして、その夜。

俺らは、一つになった。



それから、俺らの付き合いは始まった。

付き合ってからは彼女の色んな姿が見れた。
隣に座って話す姿。
歩く歩幅。
料理をする姿。
どれを取っても、魅力的だった。
ますます惹かれていった。
”お姉さん口調”もそのままだった。
それでも俺は良かった。
彼女と一緒にいれるだけで、幸せだった。

彼女の明るい性格に影響されてか、次第に周りの奴らともつるむようになった。
そんな俺を見て、彼女は嬉しそうにも見えた。

『最近、聖明るくなったよね』
勉強していた手を止め、俺に話しかける。
とある、夜のこと。
告白した夜から、半年ぐらい過ぎた頃だ。
あの日から、彼女は週2、3回うちに来るようになり、俺と一緒に勉強するのが習慣になっていた。
『そう?』
俺も手を休め、向かいに座っている彼女を見る。
『そうだよ〜なんか、最初は取っ付きにくいなぁって思ったけど、最近の聖は好き』
『最近好きになったのかよ。』
『じゃなくて、明るいのもいいなあって!ねぇ、聖は将来何になるの?』
キラキラした目で尋ねてくる。
『院まで行って、会社に就職の予定。』
『ふぅ〜ん…てっきり教師かなんかになるのかって思ってた』
『教師?!有り得ねぇよ。』
俺はふっと鼻で笑う。
『そうかなぁ?図書館で、教えてるのを見て、あぁなんかいいなぁって思ったよ』
俺の目を真っ直ぐ見て言う。
『…マジで言ってるの?』
俺は、煙草を手にしながら言う。
『うん。いいと思う。でも…なんか、想像するとおもしろいね』
くすっと笑う。
『笑うな!』
『だって…聖が教師って…アハハ。』
お腹を抱えて笑い出した。
失礼な。自分から言っておいて。


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