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Cross Destiny
【ファンタジー その他小説】

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Cross Destiny
〜神竜の牙〜@
-16

そして夜が明け、朝。
宿屋の外、町民に質問をするアルスとフォルツの姿があった。
「魔物が出る場所だあ?」
魔物が出る場所を尋ねるアルスとフォルツを不信に思う町民が言う。
「ああ、俺達は腕を上げるために旅してんだ、だから少しでも魔物と戦っておきたいんだ」
そう言い放つフォルツにその町民は更に不信感をつのらせるが。
「ほらあそこに森が見えるだろ?あそこを抜けると更にでかい森が見える。そこを通った人達がでかいうめき声を聞いたとか聞かないとか、しかも超でかい魔物の影を見たとか見ないとか」
と脅してみせる。
「なんか曖昧だな」
「だが面白そうだ、行ってみる価値はある。」
全く怯まない二人にその町民は困惑気味に
「その魔物に食われてもしらないからな」
と言い放つと去っていった。
するとルナが目を覚ましたようで宿屋から出てくる。
「あの」
「おう、おはよう」
フォルツが明るく挨拶をすると
「おは・・・・よう」
とルナが戸惑いながら挨拶を返した。おそらく初めて言った言葉なのかもしれない。
「これからしばらくホーリーを旅した後おまえをリィズかシーラに連れていく、そこでお前が暮らせるような場所を探してやる」
アルスが無愛想に言う。
そのアルスの言葉を聞いて、
「なぜ・・・・なぜ私にこんなに親切に・・・・・してくれるんですか?」
ルナが尋ねる。
すると意外にもアルスが答えた。
「俺達と少し似ていたからだ」
「え?」
「俺達もなんだ・・・・俺もフォルツも本当の故郷も家族も知らない、そして名前すらも
それだけだ、あまり深く考えるな」

「はい」
そう、二人はルナに妙な親近感を持っていた。
そしてアルスの言葉でルナも二人に対して親近感を持つ。ルナにとっては親近感を持つということも初めてのことだった。
そして三人は町を後にし、魔物が出る?という噂の森に向かった。
町民の言っていた一つめの森を抜けると更に大きな森が見えた。
そしてその森に入ったところでフォルツが口を開く。
「そういえばルナって呪文が使えるんだな?」
「ああ、こないだウィンドスローで吹き飛ばされたっけな」
アルスも言う?
「うぃんどすろー?」
ルナは知らないというような様子で聞き返した。
「まさか知らないで使ってたの?」
驚いた様子でフォルツも聞き返すとルナは黙って頷いた。
「すげえ、じゃあ独自で呪文を身につけた訳だ!」
呪文の名前を知らないものの、ルナの話によると以前使った攻撃系の風の呪文と 補助系呪文の回復呪文、結界呪文、重力操作呪文を扱えるようだ。
補助系呪文が特に得意なのか補助系呪文はすべて扱えるようだ。
なんでもに閉じ込められている間、そこについている小さな窓に遊びに来るリスが怪我を負っていたのをきっかけに回復呪文を覚え、更にそれがきっかけになり他の呪文も扱えるようになったらしい。


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