投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

Cross Destiny
【ファンタジー その他小説】

Cross Destinyの最初へ Cross Destiny 16 Cross Destiny 18 Cross Destinyの最後へ

Cross Destiny
〜神竜の牙〜@
-17

「君は結構呪文が得意そうだからこれをプレゼントしてあげるよ」
フォルツが懐から一つの本を取り出した。
それには「魔導書」と書いてあった。
「この本は俺の師匠。
呪文のこと色々詳しく書いてあるからこれで呪文を勉強するといいよ、覚えておいて損は無いから」
その本には呪文の基礎などが書いてあった。
呪文の種類や名前、正しい呪文の名を唱えると威力がより強力になるといったことや
炎 氷 風 雷 光 回復の呪文には 下位呪文、上位呪文、聖位呪文の三段階があり回復以外の補助系呪文には一段階までしかないことなどが詳しく載っていた。
「ありがとう、大切にします。」
ルナは興味を持ったのか熱心に魔導書を読み始める。

そうこうしていたが全く魔物が出てくる気配は無く、アルスとフォルツは巨大な魔物は単なる噂だと確信した。
しかしその直後。
「ウボーウボー」
という鳴き声が微かに聞こえた。
「アルス、これ何かの鳴き声だよな?聞いたことがある」
「多分な」
「行ってみるか?」
「ああ」
アルスとフォルツは鳴き声のする方に向かった。ルナは二人の後を少し距離を空けてついていく。
足が進につれ声がでかくなっていくので、三人は耳を塞ぎながら声がする方に進んでいく。
するとある洞窟にたどり着いた。
その洞窟は大きさは中くらいで奥ゆきはほとんどなかった。
アルスとフォルツは恐る恐る洞窟の中へと入る。
するとそこには巨大な魔物がうずくまり眠っていた。
「この森を通ったやつらが聞いたという、うめき声はこいつのいびきだったのか」
大地を揺るがすようないびきの中でフォルツに聞こえるよう大声でアルスは叫ぶ。
「そうみたいだな、こいつはトロル。恐らく冬眠中だ。
何回か戦ったことはあるが、いやあ しかしでかい」
フォルツも大声で叫ぶ。
【トロルとは大変巨大で、黒い皮膚と短い毛をまとった魔物だ。また体長は3〜4メートルはある。そして呪文は扱えないが驚異的な怪力を持つ。そして一年に一回、数ヶ月間冬眠する習性を持つ】
「何かおかしくないか?」
アルスはフォルツに疑問を投げ掛ける。
「なにが?」
「町で聞いた話だとうめき声が聞こえたとか巨大な影を見たとか、こいつが活動している所は見ていない訳だよな?」
「ああ、そうだな」
「じゃあ冬眠する前はどうしてたんだ?こんな巨体が人目に付かないはずがない、にもかかわらずあの町ではトロルをはっきり見たという情報は無かった。」
「つまり、ここ最近出現してすぐに冬眠したってこと・・・・なのなか?」
「しかし一体どこから?」
ここでまたしても魔物の出現に関しての疑問が浮上した。
そして色々な考えを張り巡らしている時だった。
不意にアルスとフォルツの顔の脇を矢が飛んでいく。
その矢はトロルの額に突き刺さった。
「やりぃ、トロルを仕留めたぜ」
その矢を放ったのは、中年の旅人らしき男だった。
「これで近くの町のやつらから金がふんだくれるぜ」
中年の男は不敵に笑う。
どうやら最近多い、魔物を倒し、それをネタにふもとの村や町をゆする輩らしい。
「グオオオ」
トロルは冬眠から目覚め立ち上がると頭で洞窟を突き破った。
アルスとフォルツとルナはとりあえずその場を離れる。
「な、なんで死なねえんだ」
中年の男は焦った様子で次の矢を弓に装着しようとした。しかしその時。「グオオオ」
トロルは男に足本の岩を投げつけた。
"ガン"
「ぎゃっ!!」
男は避ける余裕も無く岩を食らってしまいそのまま気絶する。


Cross Destinyの最初へ Cross Destiny 16 Cross Destiny 18 Cross Destinyの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前