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シスコン
【コメディ 恋愛小説】

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シスコン『第四章』-3

「はぁ〜〜っ。」
私はベッドにダイブした。
「よかったなぁ?ダブルベッドじゃなくて、シングルベッド二つで。」
作山が荷物を床においた。
「ほんとにね。あんたと添い寝なんて、吐き気がするわ。」
「ひゃはっ!酷い事言うな。」
作山は隣りの布団に寝転んだ。私はそれと同時に立ち上がる。
「何考えてるか…わかんねんだよな……。」
作山が何かをつぶやいた。
「は…?」
「いや、だから…………。」
作山は頭をガリガリかいて、私を見た。
「四世弟だよ。なんかふわふわしてるよな……あいつ。」
ふわふわねぇ………。



「あいつ………いつから学校行かなくなったんだ?」
「知らないわよ。私も、家族も驚いたんだから。今まで学校に行ってたのに、急に言ったのよ。『飽きた』って。」
作山は、 「飽きた……?」 と私に言った。私はうなずいた。
「秋冬に何があったのかは知らないけど、きっと…傷ついたのよね。」
作山は何も言わない。
むぅ、シリアスな空気な苦手だというのに。
「あんたは……、」
私はシリアスな空気を楽しめない。話を終わらせる事にした。
「あんたは秋冬の友達になってくれる?」
「なにほざいてんの?あんた。」
作山は私をじっと見つめる。なんだか、怖い。
「それ、四世弟が聞いたらウザがると思うぜ?本当に弟の事思うのなら……、」
作山は何故か言葉を止めた。………なに?秋冬を本当に思うのなら………?
『ガチャッ』
急に誰かが部屋に入ってきた。作山は話すのを止め、ドアのほうを見る。それは、
「おう、姉貴。みんなで遊ぼうぜ。って柚木さんが言ってる。」
秋冬だった。
「あんたねぇ…レディの部屋よ?急にドア開ける?」
「相手が本当にレディだったら気も使うさ。」
私は枕を思いきり投げた。秋冬は片手でキャッチした。バフッて音がした。
「下……降りてこいよ。」
秋冬は枕を投げ返して、部屋を出て行った。
「ひゃはっ!元気のいいこったな!あいつにゃぁ……今、悩みがあるようには見えないぜ?」
作山は立ち上がって、外に出ようとドアに近付く。私も歩く。
「……自分を見せないからなぁ…秋冬って。」
作山がクスリと笑った気がした。


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