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引力
【学園物 官能小説】

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引力-3

「ふぁ……くぅ…っ」
痛い…けど、それだけじゃなくて腰から背骨にかけて甘い痺れがジワジワとやってくる。愛液が増えたのか滑りがよくなり篠原の動きが徐々に早くなってきた。
「あんっ…んっ…しの…はらぁっ…」
思わず名を呼ぶと篠原は唇を重ねてきた。
「んむ…ぅ…ふぅん…」
舌を絡ませながらあたしを貫くので息がうまくできない。
「…っはぁっ…」
苦しくなって唇を離す。篠原はそのままあたしの顔を見ながら腰を動かした。
「ひぅ…ん…あぁっ…」
「気持ち良くなってきましたか?すごく締め付けてきますよ…。」
耳元で恥ずかしいコトを囁かれる。
「やっ…そんなこと…言わない…でっ…」
「ふふ……さて…そろそろスパートかけますよ。」

そう言った瞬間猛然と腰を振り始めた。
「んああっ!…やぁっ…あぁっ…だめ…だめぇっ」
目の前がチカチカしてきたかと思うと物凄い快感の波が押し寄せてきた。
「ひぁ…も…もぅ…だめ…あぁぁぁぁぁぁぁあっ!!」
自由のきかない両手で篠原のシャツを握り締め仰け反るように達してしまった。
「…っ…くぅっ…」
最後の締め付けに篠原も一歩遅れて達したらしい。あたしのお腹の上に暖かいものが出された。
篠原はコトの後始末をして、呆然と横たわるあたしの手を解き頬に手を伸ばす。あたしはその手を払い除けた。
「さわらないで!なんでこんなこと!?そんなにあたしが嫌い!?」
涙がまた溢れ出した。
篠原は静かに話しだす。
「…ずっと君が好きでした。君が長谷川先輩を好きなことは知ってましたよ…。ずっと君を見てきましたから。…君にいつも意地悪してきたのは僕を見て欲しかったから。君が怒ってる間は僕だけを見てくれる。…子供じみた理由かもしれません。でも他にどうしていいかわからなかった…。」
あたしを見つめ哀しい笑みを浮かべる。あたしは篠原の言動を思い出す。そういえば篠原があたしに嫌味を言うのは長谷川先輩と話した後が多かった…。
「今日のことは本当にすいませんでした。君の涙を見たら気持ちが抑えられなくなって…。」
そのまま俯く。その姿にあたしの心は締め付けられた。
「…泣いてるの?」
篠原の髪に手を伸ばし、そっと撫でた。

「…泣いてませんよ。」
顔を上げあたしの撫でている手を握ると自分の頬にあてクスっと笑った。
「そんなに優しくしないでください…僕は君にひどい事をしたんですから…。」

あたしの心が音を立てて変化していく…。こんなに哀しげな…辛そうな篠原を見るのは初めてで…。あたしは何故か篠原を抱き締めていた…。
「北崎さん…?」
「……あたしさ…さっき失恋したんだ…。長谷川先輩は晶子先輩と付き合ってるってさっき知ったの…。篠原…慰めてくれないかな…?」
篠原はまた少し笑って抱き締め返してきた。
「いくらでも。僕でよければ…。」


あたしの心は確実に篠原に向かって動き出していった…。



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