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先輩のセカンドバージンは僕のもの
【熟女/人妻 官能小説】

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甘い同棲生活A-1




加奈子と柚木は、近くにある公営の図書館に本を返却しにいくということで、出ていった。
「二〜三十分で戻ると思う」と加奈子に言われたが、ダイニングテーブルに二人で向かい合いながら、理央は落ち着きつつ、木綿子はどことなく、そわそわしている。

「僕、そんなに信用……ない……?」

そわそわする木綿子に声をかけた。

「えっ……」

「むぅ。僕、ヤリチンなのは認めるけど、会社の人には手出さないって公言してたんだから、遠月さんにはそんなことしようなんて、思ってないですぅ」

テーブルに突っ伏して、顔だけひょこっと上げながら、理央は拗ねた顔をする。
会社のような、いつも通りの理央だった。

「信用ないというか……いや、中村さん……すごいなって。あたし、結構ヤキモチ妬くから……自分のお付き合いしてる人と、他の女性とで二人きりにさせるってできないと思う」

「んぅ。それって、中村さんだから余計思うんじゃなくて?」

「えっ……どういう……」

ちくっ、と何かが胸に突き刺さる。
木綿子の中では、形になってなかったが、理央の中ではおぼろげに、木綿子の加奈子に対する態度が形になっていたらしい。

「ーー亨のこと、好きでしょう?踏み込んだ関係なのかは知らないですけど」

ちくっ、と何かが胸に刺さった箇所が、じわり、じわり、と開いていく。
木綿子の顔が引きつっていくのに対し、理央は冷静だった。

「う……ん。ずっと、好きだったんだけど……今は付き合ってる」

「僕、前の飲み会もだけど……失礼なことしてるの分かってます。変なこと言ってごめんなさい」

木綿子のおじが、大会社の社長だとアウティングしてしまったことーー
そして、理央は、木綿子が亨のことを好きなことも勘づいていたというのだ。

「い、いや、そのことも、佐久間くんのことも、別に怒ってるとかではなくて」

「いえ、すみません。僕が指摘するようなことではないと思います。で、本題なんだけど……中村さんだから余計に意識するって僕が思ったのは、亨が中村さんのこと好きだって、遠月さんが思ってるからじゃないかなっていう」

ーー傷口が、裂ける。もやもやの正体が可視化する。

ああ、自分はーー


(中村さんにヤキモチ妬いてたの……?)


木綿子は、自分が亨にしたようなやりかたで、自分の内面を暴かれたことにショックを受けた。
おそらく、理央に指摘されなけれ気づかなかっただろう。
木綿子の表情を見て「やっぱり」と理央は呟いた。

「亨に言われたんじゃないですよ。中村さんの幸せ願ってるから、ずっと隠しておきたかったと思うし。でもさ、そんなの分かってたら、加奈……ああ、面倒くさい、加奈子って呼びますねーー遠月さんが加奈子に嫉妬するの、当然じゃないですか」


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