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先輩のセカンドバージンは僕のもの
【熟女/人妻 官能小説】

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甘い同棲生活A-2

理央の言葉に、裂けた傷口が手当されていく。
醜い感情に蓋をして、気づけないほどだったのに。
理央は認めてくれると言うのか。

理央曰く、亨が加奈子のことを思っているのに気づいたのは、加奈子と理央が付き合いだしてからだという。

「不安……だよね。でも、加奈子も遠月さんと同じ。僕ね、実はずっと好きな人いたんです。その人と、会えばセックスもしてた。だけどその人には恋人もいて……恋人以外ともする人だったんだ。僕、すっごく辛くて、年上の加奈子に甘えたくなった」


ーーまた家に来てくれるなんて、あたしとならしてもいいと思ったんでしょ。少なくとも、この間良くなかった、って言ってた女の子と比べたらさ。


真面目な加奈子に、あんなことを言わせてしまった。
そのことを思い出して、理央は胸が痛くなる。


「加奈子、僕みたいな遊び人、絶対好きじゃないでしょ。なのに、遊び方教えてって言ったんだよ。セックスだって、柚木くんができてから、誰ともしてなかったのに。だから、何が言いたいかっていうと」

理央はテーブルに肘を着いて、手のひらで顎を支えながら笑って言う。

「加奈子は僕しか好きじゃないし、僕も加奈子しかヤダ。だからもし亨が加奈子のこと、まだ好きだとして僕らの間に入る余裕、ないよ」

「な、だって……佐藤くんは、その人のこと、もう好きじゃないの」

「僕、会社の女の子と飯とか行かなかったでしょ?だけど、加奈子には、食事に誘ってもいいですかって僕から聞いたんだよ。子持ちで、加奈子みたいな真面目な女性、僕の理性の部分では絶対選択しなかったと思う。それこそ亨に言われたよ、選択する余裕とかなかったんでしょって。そんなの、はじめから特別じゃん」

穏やかに、あまりに素直に加奈子への気持ちを話すから、木綿子の方が恥ずかしくなってしまう。

そんなとき、玄関の方からドアの音が聞こえた。

「ただいま〜。柚木、途中でお友達と会っちゃって、お友達のところ、行くって」

そんな風に言う加奈子の声と、パタパタとスリッパの音がする。

黒のタートルネックに、濃い茶色のジャケットと、揃いのロングスカートを履いている加奈子がキッチンに現れた。

「木綿子ちゃん、今日はご予定は?引き止めちゃったかな」

「あ、いや……。四十代独身OLに予定なんかないですってば」

まだ二人ともスエット姿で、そのくつろいだ光景にクスっと加奈子が笑う。
一方、木綿子は、休みだと言うのに加奈子の出で立ちがほとんど職場にいるときと変わらないほどに、しっかりしていることに驚きを隠せなかった。
髪を結んでしまえば、これで出勤してきそうである。
加奈子はテーブルの方からキッチンの方へ移動して「コーヒーいれるね」と言ってお湯を沸かし出した。

「遠月さん、加奈子のこと見すぎ〜。僕のだよぉ?」

「えっ、あっ。み、み、見てるって、えっ?!」

木綿子は顔を真っ赤にしながら、手を目の前でブンブンと横に振る。


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