性教育-5
(え? ママも?)
先ほどは武司が母親の股間に顔を埋め、排泄器官の周囲を舐めていた。
そして今度は母親までもが――茉由はますます混乱していた。
(あれ? ひょっとして、女のアソコや男の人のおちんちんって汚くないのかな?)
彼女は自分の認識が間違っているのではないかと、自分を疑い始めていた。
夫婦に目を向けると、理恵は武司の陰茎を口いっぱいに含み、顔全体を上下運動させている。その口元からはジュポジュポと音が鳴っていた。
武司も気持ちよさそうに、目を瞑っている。母親の口元に見え隠れする彼の陰茎が、唾液に塗れてヌラヌラとした艶を見せている。それはさっきより大きさを増したように見えた。
理恵が顔を上げると、彼女の口と武司の分身の間に唾液が糸を引いた。
「ねえ、もうちょうだい。欲しいの……」
甘ったるい声で武司に囁きかける理恵。武司が身を起こすと、入れ替わるように理恵が横たわる。
理恵は今の態勢のまま、騎乗位で交わりたい気持ちもあった。だが、今夜は娘へセックスのお手本を見せないといけない。最初はやはり正常位を見せるべきだろうと考えた。
「来て……」
潤んだ目を向けて理恵がそう言うと、武司は彼女の両腿を抱え股を開いた。
武司の愛撫ですっかり潤っている理恵の膣口に、彼女の唾液で濡れた自分の分身の先端を宛てがう。手を添えて先端を擦りつけ、滲み出る蜜をさらに亀頭に塗りたくった。焦れる理恵は(早くちょうだい)と言わんばかりに、下半身を小刻みに揺らして彼自身をねだった。
「挿れるよ。見ててね、茉由。これからが本当のセックスだから」
横で見ている茉由に向けて、武司は言う。茉由も待ち遠しい気持ちでいっぱいだった。
武司はゆっくりと、腰を進める。亀頭が膣粘膜を押し広げ、その内部への侵入を始めた。
「んんっ! んあっ……ああっ」
理恵が高い喘ぎを上げると、彼女の秘部は収縮し、咥えこんだ肉棒を締め付ける。武司は分身に纏わりつく快楽を堪らえながら、それをさらに奥へと突き入れる。
やがて先端が、最奥のやや固さを感じる部分に触れる。子宮口だ。この奥に、妊娠時に胎児を育てるための、女性特有の生殖器官がある。
亀頭が子宮口を探り当てたことを感じ取ると、武司は横で自分たちの行為を見守っている茉由をチラリと見た。
(この奥に子宮がある。この娘も、胎児のころはこの中で育ち、そしてここから産まれたんだよな……)
彼は感慨深さを感じていた。
肉壺が肉棒を根本近くまで飲み込むと、武司は小刻みな抽送で、最奥部分に刺激を加えた。すると、
「ああーっ! そこダメ、いっちゃう! またいっちゃう!」
腰を上下に痙攣させ、理恵はほとんど悲鳴のような喘ぎを上げた。
『ポルチオ(子宮膣部)』
子宮の一部が膣に露出した部分をそう呼ぶ。この部分はまた、女性の性感帯の中で最も感じる場所と言われており、Gスポット以上の快感が得られることでも有名だ。
(……ゴクリ)
茉由は固唾を飲んで、夫婦の結合部に見入る。
「んっ! んあっ! い、いくっ! はあっ! はあっ……」
理恵の下腹部の肉がビクビクと震える。彼女が絶頂に達した。
(ママが、こんなに気持ちよくなってる)
自分が同じことをしているのを想像すると、茉由は下腹部にムズムズとした疼きを覚えていた。
「――すごい」
思わず口から漏れた。
(わたしも、早くこんな経験をしてみたい――)
茉由は股間にジワリとした湿り気を感じた。性的興奮が昂ぶり、少女の秘部はその奥から幼蜜を滲ませていた。
「――俺も、いっていい?」
絶頂の余韻に浸る妻に、ねっとりとした長い口付けをすると、武司は彼女の耳元に荒い息を吹きかけなが囁く。
「ん、いいよ」
理恵が潤んだ目を向けて答えると、夫は彼女に屈曲位の姿勢を取らせた。そしてその上から覆いかぶさり、激しく腰を振り始めた。
「んーっ! んっ! あんっ! あん!」
筋肉質の身体にしがみつきながら、理恵は再び嬌声を上げる。二人の結合部分からグチュグチュと湿った音がした。
茉由はベッドの上を這い、両親が交わる背後側に移動する。ピストン運動が繰り返される結合部分をよく見ようと、身を乗り出した。
肉棒が出入りするごとに、赤黒い花弁の入り口から粘液が溢れ、二人の間に糸を引いている。秘部から肛門にかけて滴るその愛液は、白く濁ったものになっていた。
「――もう、いきそう。いっていい?」
腰の動きがより激しさを増すと、武司は絞り出すように声を掛けた。
「うん、いいよ! いって! 中でいいからね!」
武司は数回の抽送を繰り返した後、分身を根本まで刺し挿れたタイミングで達し、
「ううっ!」
低い呻きと共に、白濁した精液を妻の胎奥に吐き出した。
「ああーっ! いくっ! またいっちゃう!」
ほぼ同時に達した理恵は、夫の背中に回した手と内腿に力が入る。膣が収縮し、咥えた陰茎が吐き出す精液を搾り取るかのように圧迫した。
息を荒げ、ぐったりとベッドで抱き合う理恵と武司。余韻を味わうように互いの口唇を貪った。
「――はあっ」
二人の様子を、息を呑んで見守っていた茉由は、深呼吸とともにベッドに座る。