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月灯り
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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見られること-1

「ガウンを脱いで全裸になって、そして、好きなところから私と妻を見るといいよ。好きなように動いて、好きな角度で見るといい。どんなに近くに来てもいい。ただ、手も、口も、触れないように、ね。もし、少しでも触れたら、慌てて、そこから逃げるといい。そして、別のところから、また、見るといい。私が何か指示するまでは、ただ、ただ、私と妻を見るんだ、いいね」
 ガウンを脱ぎながら、再び彼は首を縦に振った。何だか、そんな動物のように思えるほど、その動きは滑稽で子供っぽかった。
 私は妻をベッドの中心に全裸のままうつ伏せに寝かせて、その滑らかな背を、そっと右手で撫でた。ピクリっと妻が全身で反応した。すでに興奮しているのだ。このところ、別の男を含めたセックスに慣れはじめていたはずなのに、今日は、まだ、何一つ特別なことはしていないというのに、妻は、すでに興奮しはじめていたのだ。
 相手は初老の男だ。いつもの若い男の子ではない。見せるにしても、いつものような背徳感は妻にはないはずなのだ。それでも妻は興奮していた。
 私は首筋に後ろから自分の唇を這わせ、そして、妻の腰を右手で撫でながら、左手で妻の髪の中に指を入れた。さらに、唇を背筋から腰へと這わせ、時間をかけて尻まで達し、そして、その尻の二つの膨らみの中央に舌を当てた。まだ、それだけでは届くはずのない蕾が、その中にある。男はそこが見たいのか、妻の足側に回った。慌てている様子がドタバタとした音によって妻にも分かったことだろう。私が「見たいの、ここが」と、そう言うと、男はやっぱり同じように首を縦に
何度も振った。
「ダメよ。恥ずかしいわ。いきなり、そんなところを見せるなんて」
 言葉ではそう言っているが、妻は腰をくねらせたりは、していない。見せたいのだ。そのもっとも恥ずかしい蕾を、初老の男に見せたいのだ。私は両手で両膨らみを掴み、そして、そこを割った。それでも、妻は抵抗しない。抵抗するどころか、ほんの少しだが、自ら両足を開くのだった。
「見えるかい。綺麗に並んだ皺の中に、その美を壊すような斜めに隆起するものがあるだろう。これは妻が、ここを排泄器官としてだけでない利用をした証拠なんだよ。だから、綺麗な蕾の皺が壊れてしまったんだ。でも、だからこそ美しいとも言えるだろう。拡げてあげようね。この奥に隠している妻のもっとも恥ずかしい秘密の物まで見えるかもしれないからね」
 手で拡げたぐらいで、そんなものが見えるはずがない。しかし、男はそれと知ってか知らずか、やはり、慌てたようにベッドに上半身を乗せて、そこを覗き込もうとした。
「舐めたいのかい」
 男が首を振る。
「まだだよ」
 そう言いながら、私は、妻を仰向けにした。
「私の愛撫はこれからはじまるんだからね。まずは、首筋に戻る。そして、両手と唇と舌を使って全身を愛でるんだ。いや、それだけじゃない。腕も足も胸も使って身体を撫でて行くんだ。焦ってはいけない。唇は、まだまだ。この敏感な部分は、さらに、もっと後」
 そう言いながら、いつも以上に入念な愛撫をする。見られていることで愛撫は念入りになるのだ。これが他人を混ぜるセックスの醍醐味なのだ。
「ねえ、見てごらん」
 目を閉じて自分の世界に深く入り込んでいる妻に語り掛けた。その声に合わせて妻がゆっくりと目を開けた。私は男を促して妻の顔の横に立たせた。男のそれは私のモノに似ていた。大きくない。小さいのだ。形も似ているし、あるべき黒い繁みがないところも、そっくりだった。
「可愛い」
 可愛いと、妻が思わず言ったのは、大きさのことではない。自分の恥ずかしい部分を見て興奮している、その様子を言っているのだ。そのことは私だけではなく、可愛いと言われた彼にも分かったようだった。
「こんなに興奮したの久しぶりです。奥様は本当に美しい。奥様の何もかもが美しいです」
「まだ、彼のそれに触ってはいけないよ」
 そう妻に言いながら私は彼女の足の間に顔を埋めた。


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