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テレス・キオネ
【ファンタジー 官能小説】

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テレス・キオネ-5

玄関から奥へ女を押し込んで、一緒に中に入った。倒れたふりをしていたキオネも入ってきて、ドアを閉める。
「旦那は?」
「出稼ぎ中です」女が惑わされ、正直に答える。
「あと、家の者は」
「娘のカリスがひとり」
「では周りの者には、私たちは旦那の知り合いだと言っておけ。しばらくいさせてもらうからな」
「はい。では私の寝室をお使いください」
娘も呼び出して惑わせた。
「私はカリスと同じでいいわ。きっと友達になれると思うの」キオネはさっそくメイドのように使い始めた。
この母と娘は下着だけにする。他の服はすべて回収した。
春が近づいてきたとはいえ、標高の高いこのあたりではまだまだ先の話だ、惑わしから覚めたとしても、裸では逃げられない。
私も久しぶりに暖かい女の肌に触れて、興奮していた。
料理中のふたりの後ろに立つと、娘の胸に手をやる。カリスは硬くなって胸の上をすべる手に耐えていた。
「娘にさわらないで」母の手には料理ナイフがあった。
こういうことは早く教えておく方が楽だ。
「では、私を刺してみなさい」 娘の服の中に手を入れる。「ほら、私は手も使えない」
「母さん」泣き声を上げた。それでも母親は動かなかった。動けないのだ。そういう風に暗示にかけてあったのだ。
「分かったかな、私に逆らうことはできないのだよ」
「娘はやめて」母親が言うので、カリスから手を放すと横に立たせる。
「ほら料理の続きをしなさい」そう言いながら、左手で母親を抱く。母親は黙って料理を続けた。
片手ずつで、母親と娘の胸を揉みくらべた。
「おまえはまだ処女だな」娘は胸にさわられるのも怖がっていた。「見ておけ、おまえもこうなるのだよ」
後ろから母親に挿入してやった。出稼ぎで相手もなかったのだろう、嬉しそうにうめく。
「かあさん」カリスが、私から逃げようとする母にしがみつき、私をどかせようとした。
「そうかそんなに一緒がいいか。ではお前も抱いてやろう」
二人を抱え込んでやる。
「やめて」カリスとキオネが叫ぶ。
「やめて、お願いやめて」母親が哀願する。
「では、わかるな」母親に戻って言った。もう抵抗はなかった。
「料理を続けろ、続きは夜にしてやる」実は、気持ちはあるのだが、体は疲れ切っていた。
キオネは元気だった。ほとんど歩きもしなかったのだから当たり前かもしれない。
「この娘、処女なのね。ああ、楽しみだわ。これでもっと美しくなれるに違いないわ。おまえに使わせたりしない」私をにらみ付け部屋に連れていった。
「だが、抱くだけにしておけ」
しかし夕食に来た時、キオネの顔は血に濡れていた。
キオネは禁じたにもかかわらず、この子も久しぶりだったのだろう、血を求めていた。
「顔の分だけよ、殺してなんかいないわ」言い訳をする。
これでも私は医者だ。すぐにカリスの手首の傷に包帯を巻いてやる。
いままで殺しはしたが、殺したかったわけではない。あくまでも、より多くを救うための犠牲だった。
エリ卿は命を長らえるために若い血を欲しがった。
娘のキオネは美しさを得るために美しい血を欲しがった。
私は研究のために血を欲しがった。それぞれが命の事には少々目をつぶっていたのだ。
世では猟奇殺人とでもいうのだろう。しかし、それは城主親子だ。私ではない。


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