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月灯り
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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チームワーク-1

「この別荘のお風呂は二十四時間入れるのよ。もちろん、温泉。それに、すごく大きいの。五人で入っても、余裕よ。だから、一緒に入しましょう。そして、アナタは私の身体を洗うのよ」
 妻がそう言うと、コーヒーを飲んでいた一人が「いえ、それはダメです」と、言った。彼らは妻には逆らわないのではないかと思っていたので、私は少し驚いた。
「奥さんの身体を洗うのはボクたちの仕事ですから。髪も洗ってブローもします。ボクはそれが本業ですから」
「え、君は美容師さんなの」
「はい、恵比寿で開業してます。今度、お店に来てください。本日は、特別に無料で洗髪とブローをサービスしておきますので」
「その後、三人でオイルマッサージします。特別なオイルをボクが持って来てますから」
「その準備の間に、ボクが、ちょっとした軽食の準備をします。材料も用意してありますから。もちろん、ボクたちが帰った後、お二人で楽しめる物も作っておきますよ」
 これが偶然だったことは、彼らが帰った後に妻から聞かされた。そんなことはメールのやり取りをしている時には、書いていなかったらしいのだ。私は、この三人に対して自分だけがM男というなら、それも仕方ないような気がしていた。こんな年齢になっているというのに、私には、彼らのような準備も出来なければ、その技能もなかったのだから。
 先ほど、玄関先で全裸の自分をからかわれた時には、そうしたプレイを彼らにさせているのだという歪んだ優越感のようなものがあった。ところが、彼らの話を聞いてしまった後では、ただ、ただ、自分が惨めに思えるようになってしまっていたのである。
 せめて、と、風呂の用意をします、と、言ってしまった私に「だから、二十四時間入れる温泉なのよ」と、笑って妻が答えた。三人の青年も笑った。笑いながら青年の一人が「お風呂、行きましょう」と、言って立ち上がり、服を脱ぎ始めた。それに呼応するように別の二人も服を脱ぎはじめた。
 三人、それぞれにスリムだが筋肉が隆起していた。明らかに現役のアスリートという雰囲気なのだ。そして、三人は全裸になると、すでに十分に勃起させているそれを上下に大きく揺らしながら、妻の元に駆け寄ると、その服を三人で脱がせはじめたのだった。もしかしたら、三人は、私たちがここに来るまでの間に、打ち合わせし、予行練習でもしていたのだろうか、と、そう思うほどのチームワークの良さだった。妻もそれに驚いたようだが、驚く以上に、その行為にすっかり魅了されてしまっていたようだった。
「じゃあ、ここはボクが」
「え、それはずるいなあ」
「じゃあ、ボクが」
 彼らは短く言い争ったかと思うと、一人がすっと妻を抱き上げた。華奢な妻ゆえに、軽々と上がった。いわゆる「お姫様だっこ」と言うものだ。
「行きましょう」
 と、振り返って私に声をかけたのは、妻ではなく、妻を抱き上げた青年だった。


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