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月灯り
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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新たな計画-1

 温泉旅館の大浴場の露天風呂から見た月もよかったが、それは一人で見た月だった。ところが、ラブホテルだと言うのに、部屋には露天風呂があり、そこからも月が見えたのだった。遠くには高速道路の灯りも見えた。それは、まるで映画のシーンにあるような景色だった。その景色の中、妻も私も全裸なのだ。夜風が全裸に気持ち良いし、月と夜景を背景に見る妻の裸は、ずいぶんと魅力的に見えた。
 私は、妻を後ろから抱きしめ、そして、すでに興奮している自分のそれを挿入しようとした。お湯のせいもあるのだろうが、妻のそこは硬く閉ざしていた。
 そんなにも性急に妻の身体を、いや、女の身体を求めることなどなかった。まるで、十代の男のような、それは性急さだった。妻はそんな私に「ごめんね」と、言った。自分のそこが受け入れの準備の出来ていなかったことを詫びているのだ。その愛らしさに、私は、ますます興奮した。
「後ろからいいかな」
「言わないで。いつもしているじゃない。あえて言われると恥ずかしいことだって気づかされることになるでしょ。ああ、そして、やっぱり、アナタはそっちも舐めるのね。何だか、アナタ、すっかり変わった。洗ったばかりとはいえ、旅行中のそこは、やっぱり恥ずかしい。だって、ほら、旅行中って、おなかが、少し緩くなっているものでしょ」
 そんな妻の言葉におかしなことを期待していたのだが、妻の恥ずかしい蕾はお湯の味しかしなかった。それならば、と、舌を移動させると、そこは、たった今、私の性急な挿入を拒んだとは思えないほどに潤っていた。潤っていることが舌と唇で分かるほど、そこは潤っていたのだった。
 愛撫の後、それでも、やはり、少しばかり性急に私は後ろから妻の中に自分のそれを挿入した。バックでそれをするのには、私の足は少しばかり短い。そのバランスの悪さに今までならコンプレックスでそこが折れたものなのだが、その夜にそれはなかった。
「ねえ、アナタ。お風呂の大きな貸別荘があるの。そこに若い男の子を三人呼ぶつもりなの。アナタはMの旦那ってことになっているの」
 そんな計画がすでに進行していたことを、私は、その夜、はじめて聞かされた。三人の男に同時に犯されるだろう妻を想像した。三人は若いのだ。一人が一度ということではないかもしれない。それを想像しただけで私は妻の中で果ててしまった。
 月は不気味に笑っていた。


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