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人気少年【制約】
【学園物 官能小説】

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人気少年【制約】-3

放課後まではあっという間だった。
始業式は一時間もかからずに終わり、それから担任教師のつまらない話を少しだけ聞かされたあとすぐに放課となった。
「よーし、部活だ部活だ。」
春霞がそう言いながら立ち上がる。右手にはバッシュが入ってるだろう袋が握られている。
「ねー、麻理子のこと教えてってば。」
「また今度ね!じゃね、真緒くん!」
春霞はガムをぷーっとふくらましたと思うと、早足のまま立ち去ってしまった。
なんでそこまで秘密にしたがるかなあ。ボクは思案に暮れる。
――『あの事もう知ってるよね?』って言い回しからしてそこまでヤバい秘密じゃないはずなんだケド。
いや、逆に言えばあまり面白くない秘密であるという事だ。わざわざ知る必要はないかもしれない。
気になることがあると不都合ばかりだ。夜眠れなくなって、翌日の肌の調子が悪くなったりクマができたり髭が伸びやすくなったり……
夜眠れないなんて、"何があっても"絶対にあってはならない。
――気になっちゃダメなんだ。気にしたもん負けだ。うん、忘れろ、忘れろ、ボク。
ボクは『忘れろ』と何回か唱えた後、学生カバンを持って立ち上がった。もう早く帰ろう。
「あ、ユッキー」
「お〜いお〜い」
「ちょっと、ちょっとちょっと!ガハハ」
いつもの女の子達3人がきた。相変わらず流行らしいよくわからないギャグを織り交ぜてくる。
「どしたの?」
「いやね、ウチらこれからカラオケ行くんだけどさ、ユッキーも行かない?」
「ってか行こ〜よ〜。雪野瀬くんの歌聞きたい〜」
「今日暇でしょ?ガハハ」
いつもの"お誘い"だ。
チラリとある方向を見やる。ボクと仲のいい男子生徒二人がうらめしそうにこちらを見ている。
「いや、今日はゴメン。色々忙しくてさ」
適当な理由で丁重にお断りしておく。女子と親密になりすぎて男子と溝を作るワケにはいかない。
『あちらが立てばこちらが立たぬ』。ボクの座右の銘だ。人間関係ってのは難しいからね。
……ただ理由といってもそれだけではない。カラオケとか、賑やかなの苦手なんだ。あとこの三人組も。
ボクは手を合わせ、さも「残念だ」と見えるように眉を潜め頭を下げた。
「え〜?残念〜」
「ユッキー人気者だもんね。ウチらが独り占めするわけにはいかないかー」
「ガハハ、確かにー。じゃねユッキー」
女の子達は帰っていった。ボクは心の中でまた何度かあやまった。
三人組が教室からいなくなったことを確認してから、男子生徒二人の元に近寄る。
なにやらニヤニヤ笑ってる。いやらしい笑い方だ。
「さっ、帰るよ石田、風見。」
二人は立ち上がりながら、猫撫で声でボクをおちょくるようになにか言い始めた。
「うっらやましい〜、女子の誘いをキッパリ断れるご身分っ」
「さすが超色男!俺らのあこがれっ!」
随分大声で囃立ててくる。くやしいのか?
「ちょっ、あんま大声でそんな……早く行くぞ!」
ボクは二人をひっぱるようにして教室を出た。

「ホンットうらやましいよなあ〜」
「最近思うんだよね。女子と出来ないなら雪。お前でも別にいいかなって」
風見が背筋の凍るようなことを言った。
「き、気持ち悪いこと言うな!」
「俺はノンケでも食っちまう男だぜえ」
「どこで覚えたそんな言葉!」
二人はまだ色々言ってる。これも夏休み効果か……
下駄箱の前につく。ボクが下駄箱を開けようとすると、石田がなにやらまた口をにやつかせながら言ってきた。
「ラブレターとか入ってたら面白いよな」
ボクは笑った。
「いまどきラブレター?あは、ボクがケータイ持ってないからってそんな古風な……」


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