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こいびとは小学2年生
【ロリ 官能小説】

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新年の「かきぞめ」-4


 かがんでしのちゃんの両脇を手で抱えようとしているさおりさんの、襟ぐりが広く取られたライトブラウンのルームウェア。その、首から第一ボタンまで広く露出した肌の延長線、ルームウェアの正面からは隠れていて見えないはずの胸元が、前かがみになって緩んだ襟ぐりから照明の灯りを受けて俺の視界にくっきりと露わになっている。ルームウェアをパジャマとして着たまま寝るつもりだったのだろう、ブラはしていない。
 下向きになったふたつの乳房。琴美の乳房よりはちょっと小ぶりで、麻衣ちゃんの乳房よりは大きい、つりがね型のさおりさんの乳房。いくらかゆったりめに作られているルームウェアの中でさおりさんの身体の動きに合わせて軽く揺れているやわらかな乳房。
 そして、しのちゃんの身体を抱えあげる瞬間にいったん前かがみをぐっ、と深めたときにルームウェアの布地がさらにたわんで俺の目の前にさらけ出された、さおりさんの乳首。乳輪はあんまり目立たないけれど、丸みを帯びたくっきりと茶色い、ふっくらとした大きめの乳首が、つりがね型の先端でツン、と下を向いている。目をそらさなきゃ、というエチケットは俺に言わせれば単なる偽善だ。
 よーいしょ、っと。軽やかな声とともにしのちゃんの身体が、まるで首根っこを掴まれた猫のように伸びて起き上がる。偽悪なくせに心臓のバクつきを抑えられない俺は、その罪悪感をごまかすようにしのちゃんのふくらはぎあたりを支えるために起き上がる。今日のチノパンはゆったり目で生地も厚いから、立ちかけの勃起くらいなら余裕でごまかせる。
 軽く口を開いて寝息をたてるしのちゃんをベッドに横にして、さおりさんが毛布をかける。その、眠ってしまった我が子を愛おし気に見つめるあどけない表情と、31歳のそれも経産婦の乳首の生々しさとのギャップに、俺の今年は人生で最も豊富な射精体験を積んだ仮性包茎が正直に反応している。や、いくらなんでもこの場でトイレを借りて抜くのはちょっと、な。大晦日だし。関係ないけれど。
 さおりさんが立ち上がり、突っ立っている俺に、にこ、と笑いかける。さおりさんはたぶん、俺に乳首を盗み見られたことに気づいていない。

「しの寝ちゃったけれど、私たちだけで年越しそば食べちゃおうか」

「あ、は、はい」

 ぎこちない俺のリアクションに特に怪訝な顔もせず、さおりさんはキッチンに入って雪肌鍋でお湯を沸かし始める。しのちゃんの寝顔を見るためと、勃起を収める時間を稼ぐために、さおりさんがしのちゃんを見つめていた場所でしゃがむ。毛布越しにしのちゃんの背中を軽く撫ぜていると、仮性包茎が徐々に落ち着きを取り戻していく。本当はここでしのちゃんの寝息の息臭を吸い込みたいところだけど、それをやるとおちんちんに新たな刺激を与えてしまうので我慢する。
 エビ天とかまぼこと白ねぎが乗った年越しそばに七味を振って食べる。去年は緑のたぬきだったな、とぼんやり思い出す。あれはあれでうまいしコンビニ版だとかき揚げが二枚入っていてコスパいいんだけど、「こいびと」のいない独身素人童貞のひとりの夜にあまりにも似合いすぎる。

「私じゃなくてしのと食べたかったでしょ」

 さおりさんがからかうように笑う。そのすっぴんのあどけない笑顔と、さっき覗き見た乳首の残像が重なる。エビ天を咀嚼しながら勃起するのはたぶん人生で初めてだ。

「あ、ま、ええ……」

 無意識にさおりさんから目をそらし、それをごまかすために首を回してベッドで眠るしのちゃんを見る。こちらを向いて枕に頭を載せて、こぴー、と寝息を立てるしのちゃんの寝顔に、張りつめかけた仮性包茎がちょっとだけ落ち着く。

「あ、そうだ。引っ越しのスケジュール決まったわよ」

 さおりさんの言葉で首を元に戻す。

「先方のオーナーさんがね、引き継ぎとしのの新学期がうまく重なるように計らってくれて、一応三月の半ば、修了式開けに荷物の搬出予定。春分の日あたりかな。前後するけど、年が明けたら向こうで住む物件を本格的に探して、二月には賃貸契約済ませたいの。それと並行してお店の法律的なこと、たとえば免許とか登記とか、そういうことを三月に入る前にだいたい整えたいと思ってる。だから」

 いったん言葉を切って箸を置く。

「またときどき、しののこと預かってもらうかもしれないの。お兄ちゃんのお仕事がお休みのタイミングになるべく合わせるけど……」

「あ、ぜんぜん問題ないです」

「よかった、ありがとう。しのもね、お兄ちゃんのおうちに泊まるときはもう、テンション高くって。こないだなんかね、帰ってきてから言うのよ『ずっとお兄ちゃんのおうちがいい、ご飯だけママがいい』って。一回ひっぱたいていいかしら」

「ご飯はたしかに、さおりさんのがいいです」

「お兄ちゃんまで調子に乗って、もう……」

 さおりさんの目がいたずらっぽく笑う。

「で、私のご飯食べたらまた二人っきりになって、さっきみたいにラブラブな感じになるんでしょ」

 電車での琴美との会話といい、こういうときのアドリブというかうまいごまかしのスキルが俺にはほんとうにない。そばをかまぼこと一緒にたぐってずるずるとすする。やべ、こういうときは時間稼ぎ用にもう一口分を残しておくもんだ。美味いからついつい全部食い切っちまったじゃねえか。

「あ、カウントダウン」

 俺の肩越しに視線を向けてさおりさんが言った。音を消してつけっぱなしにしていた液晶テレビの画面に、蝶野にビンタされて半泣きになっている方正に被るようにカウントダウンの字幕が表示されている。十秒前からさおりさんがきゅう、はち、なな、と数え、逆ギレした方正の顔面アップとともに新年を迎える。

「お兄ちゃん、あけましておめでとう」


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