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こいびとは小学2年生
【ロリ 官能小説】

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勃起制御-4


「まあ、こないだ宮古行ったときには、もしかしたらママの新しいお仕事のお話になるかもしれない、とは言ったけどね。ふーん、って反応だった。お兄ちゃんにはなにか言ってた?」

「いえ、俺にも何も」

「そっか……私も、お兄ちゃんとのことがどうなるか、って聞かれたらどうしようと思っちゃって、きちんと説明できていないんだよね」

「俺が支店長に希望出したってこと、しのちゃんに話ししてもらって大丈夫ですよ。もしすぐに希望が通らなかったとしても、しのちゃんとさおりさんを追って宮古には絶対行きますから」

「おおっ、お兄ちゃんかっこいいー。ここにしのちゃんがいたら惚れ直されちゃうよ」

 新しいドリンクのお盆を持った怡君さんがおどけた声で言う。

「からかわないでください怡君さん」

「からかってないよ、こういうこと言われたら、女ってすっごく嬉しいんだから。しのちゃんだってまだ8歳だけどお兄ちゃんの気持ちが伝わったらとっても嬉しいと感じると思う」

 スプリッツアーのグラスを傾けて怡君さんが微笑む。

「お兄ちゃん、しのちゃんとさおりさんをしっかり守って、支えになってあげて。新しい土地や仕事、学校って、不安なことばっかりなの。でも、自分を大切に思ってくれる人の支えがあったら乗り越えられるし、愛も深まる。お兄ちゃんの男らしさと愛の見せ所だよ」

「怡君ちゃん、私とお兄ちゃんは別に愛し合っていないけど」

 あ、そっかー。怡君さんとさおりさんが顔を見合わせて爆笑した。



 到着した550便の機長から「着陸直前に計器の警告ランプが点灯した」と報告があり、念のために整備士が対応してみると軽微な故障ではあるものの修理が必要、でもパーツがない ―地方の小空港だと最低限のものしか用意されていない。お隣さんが融通を提案してくれるけど、機種が異なるから流用もできない― ので、急遽在庫のある空港から陸送してくることになった。新幹線とタクシーで二時間。当然ながら宮古行の551便はディレイ(遅延)決定だ。
 シーズンオフの水曜日、利用客は少なくほとんどがビジネスで利用している常連客なので、トラブルになることはなかった。「やれやれ」という顔はされるけど、LCCに乗り慣れている人が多いのでまあ、こんなもんか、と思ってくださっているのかもしれない。補償なんかはフルサービスキャリア(いわゆる大手航空会社)のようには出せないけれど、せめてお客には誠意だけでも示していかなきゃいけない。こういうときの対応、うちの支店長と琴美は神懸かり的にうまいので、出発ロビーは二人に任せて機内の出発準備や整備士のサポートは俺が一人で請け負った。
 ひととおり作業を終わらせると、整備士も「いったんオフィスに戻って社と相談する」と言って降機していった。その後を追ってチーフさんもタラップを降りていく。機内には俺と柚希ちゃんが残された。
 737の最後部にあるギャレー(厨房室)脇のジャンプシート(客室乗務員が使用する補助シート)に柚希ちゃんと並んで腰掛ける。顔を見合わせて、疲れましたねー、と笑い合う。清掃、機用品セット、それに今日はこういう状況なので今後の対策や整備フォローなので客室乗務員も地上スタッフもいつもの折返し以上に心身をつかう。はああ、とため息をつく柚希ちゃんの息臭もいつも以上に甘酸っぱい。お客が登場する直前にタブレットを飲んだりしているけど、それまでの間は柚希ちゃんの息臭を堪能できるのもこの職場での楽しみのひとつだ。変態ならではの楽しみではあるけれど。

「あとはもう、待ってるしかないですもんね」


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