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女子中学生 入試面接の恥辱〜続『恥ずかしの高校ミスコン』〜
【学園物 官能小説】

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羞・恥・面・接-1

 学力試験は、だいたい普通に解けた。どの教科も難しくてわからないと感じた問題は一つもなく、手応えは十分。あとは面接さえクリアすれば、晴れて憧れの和天高校の学生証を手にすることができる。

 練習を重ねたとはいえ、さすがに苦手な面接、プレッシャーも激しく、紗雪も緊張を抑えられない。もし頭の中が真っ白になって、何も答えられなくなりでもしたらどうしよう……そんな悪い予感まで頭をよぎってくる。面接室の前まで来て、逃げ出したい気持ちに駆られるほどだった。母親も山竹先生ももう合格を確信していた様子だ。これで落ちたらどんなことになるのかと気になってもくる。

 震える手でドアをノックし、「はい、どうぞ」という返答を受けて、紗雪は入室した。
「城富中学校の園原紗雪です。よろしくお願いします」
 声もまだ震え気味で、彼女は深々とお辞儀した。

 向かいの机には担当の2人の教師がいた。ともに女性で、どちらも30代前半ぐらいに見える。雰囲気も柔らかい感じだったので、厳しそうな男の先生を前にするよりは、紗雪もいくらか緊張は和らいだ。
「面接担当の福部と」
「高田です。それでは園原さん」

 最初はたどたどしかったが、一度ちゃんと受け答えができると、それだけで随分落ち着けた。志望動機、中学時代に打ち込んだこと、好きなこと、得意なこと。この和天高校に入ってやりたいことなど、練習した通りにすらすらと言葉が出てくるようになった。

「将来は生物学の研究者になるのが夢です。ですから高校では特に理数系には力を入れて頑張りたいと思います。今から興味を持って、高校の生物と化学は動画教材を使って中学生のうちから勉強しています」
 すっかりハキハキした調子で、将来の展望も含めて語った。
「そうなの。そうやって自分から積極的に学べる生徒を、本校は大いに歓迎するわ」
 面接担当教師の一人、高田はにこやかに頷いた。
 紗雪としても、これにはかなりの手応えを感じた。苦手だと思っていた面接も、どうやら乗り切れたようだ。行ける気がする……。

 安堵しかけた紗雪に、もう一人の福部は告げる。
「では園原さん、最後のお話がありますから、別室に移ってくださいね」
 なんだろう?と紗雪は訝った。面接に二段階があるという話は聞いていない。これから一体何があるのか、さらに何を訊かれるのだろう……?

 戸惑いつつも、彼女は福部らが案内するままについて行き、「小視聴覚室」というプレートの付いた部屋に通された。
 入ると、福部らとはさらに別の1人の、40代半ばぐらいと見える女の先生のほかに、他校の制服を着た女生徒が2人いた。1人は黄色いリボンのセーラー服を着たショートボブの子で、1人は濃いグレーのジャンパースカートをに赤リボンの、紗雪と同じぐらいの長さのセミロングの髪の子だ。

「それでは3人揃ったところで、最後のお話に入ります」
 他の中学の制服を着た子はこれだけではなかったはずだが、この3人以外はもう落とされたのか、それとも受験者を3人ずつ集めて何かするのかはわからない。
 この3人全員がもう入学を許されているのか、それとも誰かをさらに篩にかけるつもりなのかもわからず、紗雪は不安を禁じえなかった。それは残りの2人も同じ様子だった。

「園原紗雪さん、久保田奈々美さん、平見理真さん」
 それぞれの名前が呼ばれると、順々に「はい」と返事した。セーラー服を着ているのが奈々美、ジャンスカの子が理真というようだ。

「みなさんようこそ、和天学園高等学校へ。生徒指導主任の土屋です」
 先に部屋にいた最年長と見える教師が、謹厳な様子で述べた。
「特待生として本学園に入る以上は、学業から品行まで、何につけても他の生徒の模範となってもらう必要があります。学園の看板そのものを背負っているものだと認識してください」
 厳しいことを言われたが、これはもう、特待生としての入学を許されているという意味にも受け取れる。希望的観測かもしれないが、紗雪はそんなふうに解釈したかった。

「ですから最後の確認として、みなさんの身なりを検査させていただきます」
 和天高校は基本的に自由な校風で、服装や髪型にそこまで事細かに口を出されることはないとオープンキャンパスの時に在学生の先輩も話していた。まして、面接でそんな風紀検査みたいなことがあるとは聞いていない。紗雪も他の2人も戸惑いを隠せない様子だった。

 そうした受験者たちの思いを見越したように、福部が代わって言葉を継ぐ。
「ご存じの通り、本学園は生徒の自主自律を重んじる、自由な校風をうたっています。だからこそ生徒たちがそれに甘えてだらけることがないよう、特待生たる者は範を示すことが求められるというものです」
 そう言われて、紗雪はともかくも納得した。もとよりこの大事な場で、いつもにも増してきちんとした恰好で臨む必要があることは承知している。

 優等生で品行方正な彼女は中学時代に校則違反を咎められたことなど一度もないが、今日はそれでも念を入れた。だから別に疚しいところはない。
 それは他の2人も同じようであり、すすんで検査を受け入れた。

「みなさんそれぞれの中学の校則は、問い合わせて確認しました」
 それをまとめただろう書類を手にしながら、3人の教師が受験者たちの身なりを、前から後ろから、頭から爪先までチェックする。髪型、制服の着こなし、リボンやタイ、スカート丈、靴下……。当たり前のことだが、高校入試本番に染髪や化粧、ピアスをして臨むような生徒など、どんな不良少女でもいないだろう。

「問題は、みなさん見たところ何もないようですね」
 土屋がそう言うのを聞いて、紗雪もひとまず安堵した。万一何かを咎められたらどうしようかと、多少は気になっていたのだ。福部の言う「見たところ」の意味など、考えてもみなかった。


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