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女子中学生 入試面接の恥辱〜続『恥ずかしの高校ミスコン』〜
【学園物 官能小説】

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千・載・一・遇-4

 早速、紗雪は翌週末に開催される和天高校のオンラインでのオープンキャンパスに参加した。直接学校に足を運ぶ費用などないが、こういうリモートの行事があるのは有難い。この経済事情で専用のPCを持たせてくれている母親には感謝しきりだった。

 画面に映る清潔感のある校舎だけでも、明るく活気に満ちた雰囲気は、すぐに感じられた。もともと受ける予定だった公立高校の古びた校舎と重く沈滞した雰囲気とは大違いだった。
 歓迎企画として、文化祭の再演だというステージが画面を通して披露された。その歌い手はとても上手だったし、まるでアイドルみたいにキュートな人だった。2年生の山西梨佳先輩で、本当に学園のアイドル的存在だという。生徒たちの主導でこんなイベントもやっていると聞き、紗雪はいよいよこの高校に魅せられていった。

 そしてこのオープンキャンパスでとりわけ紗雪の印象に残ったのは、在校生による学校紹介を担当した深瀬美景先輩だった。
 パンフの表紙写真の女生徒があまりに美人だったから、ひょっとしてどこかのアイドルか女優を学園がイメージキャラクターとして雇ったのかと紗雪も疑ったほどだ。彼女は芸能ネタにはかなり疎い方だから、余計にそう思えたのかもしれない。

 けれども、正真正銘、この高校の生徒だった。
 科学部に所属する理系女子で、いくつもの入賞歴もあり、将来は研究者を志望しているという。それもまた、同じ道を志す紗雪にはひたすら眩しく映り、すっかり憧れの女性になった。

 オンライン体験入部で、入学できたらぜひ入りたい科学部にアクセスすると、画面を通して話をする機会まであった。活動内容や実績について、いろいろと優しく説明してくれた。
「園原さんは、うちの科学部に入りたいんですね? 歓迎よ。待ってるわ」
 こんな知的な超美人のお姉さん(なんでも、ミス和天高校だという)と話すと、画面越しでも同性の紗雪もドキドキするぐらいだった。いま2年生ということだから、来年は一緒になれるかもしれない。これほど素敵な先輩が待っているなんて……そう思うと今からワクワクしてきた。

 絶対に受かる。受かってみせる。紗雪のその決意は、いよいよ固くなるのだった。

 そして試験のある翌年1月末まで、紗雪はそれに備えて頑張った。
 元々受けるつもりだった公立高校は彼女の学力なら楽勝も楽勝だから、そのための受験勉強は要らないようなものだった。和天高校の入試はそれよりずっと難しかったが、すでに自学で高校レベルのことも学んでいる紗雪にとっては、十分に対応できた。母親はその期間だけでも塾代を出してもいいと申し出たが、彼女には必要なかった。

 ただ内気で人前で話すことが苦手な紗雪にとって、心配なのはむしろ面接の方だった。そんな彼女のために、山竹先生は何度も練習につきあってくれた。おかげで確実に訊かれるだろう志望動機や中学時代に打ち込んだことや和天高校に入ってからやりたいこと、将来の展望など、一通り話せる準備はだいたいできた。

 そしていよいよ、入試本番となった。
 遠方の受験のために、紗雪は久しぶりに飛行機に乗った。両親の離婚前に家族旅行に行った時以来だ。母子家庭になってからは、学校の修学旅行を別にして、宿泊を伴う旅行にすら行けたことがなかった。
 交通費も宿泊費もあちら持ちだからお金の心配はない。さすがに母の分までは出ないから、紗雪にとって初めての一人旅だ。家庭環境ゆえに一人で何でもすることには慣れている紗雪だから、女の子の一人旅といっても母の方はあまり心配しなかった。

「紗雪、きっと大丈夫よ。頑張ってね」
 母親は午前中のみ仕事の休みをもらい、空港まで同伴しただけだ。
 何人もの友達からスマホを通して応援メッセージも貰った。高校側がそこまでしてくれるのだから、もう受かったも同然よね……そんなふうに言ってくれる子もいたが、紗雪にはそんな確信はとても持てなかった。

 和天高校内のゲストルームに一泊し、一夜明けるといよいよ試験当日。実はこの日は紗雪の15歳の誕生日だった。合格が最高の誕生日プレゼントになることを祈りつつ、1月末の寒さとプレッシャーに震えるからだで、本番に臨んだ。

 会場には、他の中学の制服を着た子たちも、何人もいた。同じく特別推薦枠の受験のために集まったのだろう。
 和天高校は共学だが、今日受験に来ているのは女の子ばかりだった。
 見ず知らずの相手だし、何よりみんな今の紗雪にとってはライバルなのだから、気安く話しかけることはできなかった。それはお互い様だろう。

 見ると、みんなずいぶん綺麗な子たちばかりだ。紗雪はちょっと気後れを感じた。
 本当はその必要などまるでなかった。紗雪も他の子たちにいささかも見劣りしない、いやそれ以上の美少女なのだ。だが彼女は自分が可愛い女の子であることを、15歳になった今に至るまでまったく自覚していない。家の貧しさゆえに、思春期に入ってもおしゃれして可愛さを追求する余裕もなかったこと。また優秀すぎる彼女は中学時代を通して男子たちから恋愛対象としては完全敬遠され、異性の目から見た自分の魅力に気づく機会がなかったことが原因かもしれない。

 受験者がそもそも女子のみ、しかも美少女揃いとは決して偶然でないのは、この時の紗雪には思いも及ばぬことだった。


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