加藤さんと……-1
「よう、加藤、可愛い子連れてるじゃないか」
「だろ？ 山田の妹なんだけどな」
「へえ、彼女かと思ったぜ」
「そうなってくれると嬉しいんだけどな」
同じようなやり取り、何回聞いたのかな……まあ、何回聞いても良いんだけどね。
あの5Pのあと、夏休み中にあと1回、5Pしちゃった。
で、2学期が始まったから家に親がいない時間ってそんなになくって出来なくなったんだけど、その間に加藤さんとはずいぶん仲良くなって、何回かデートもしたよ。
締めくくりはいつも加藤さんの部屋で……ね……わかるでしょ？
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
「裕子ちゃん……気持ち良いよ」
加藤さんの部屋のベッドの上でぴったり重なってる。
もちろん彼の固くなったペニスはあたしに突き刺さってる。
そう、彼のは大きいしすごく硬いから挿れられてるって言うより突き刺されてるって感じ、お腹の奥の方まで……あたしの身体と彼のペニスじゃサイズ的にミスマッチだから正直言って苦しい、でもそれもなんか嬉しいのよね……。
身長差が大きいからぴったり身体を重ねるとあたしの胸は彼の胸とお腹の中間くらい、胸筋が盛り上がってお腹はすっきりしてるから、あたしのささやかな胸が丁度その段差を埋めるって感じ、で、目の前には彼の太い首、汗ばんでるのが彼の本気を物語ってくれてる。
あたしも名前を呼び返したかったんだけど、すごく喘いじゃってて声にならなかった。
「好きだよ」
彼が背中を丸めて唇を重ねて来た。
二人とも息が荒いから、ぴったり重ねた唇を通して同じ空気をやり取りしてるみたい、彼の肺から出た空気があたしの肺に入って来るみたいな。
「ああ……気持ち良すぎてもう果てそうだよ、もっとずっと長く繋がっていたいのに」
あたしも同じ気持ち……でも喘ぎ過ぎてて声にならないから彼の両脇に腕を差し込んで背中に抱きついた。
これ、あたしたちのサインみたいなもの『抱き起して対面座位にして』って意味。
「動かないで……あたしに任せて……」
抱き起してもらうと苦しい息の中でそう言ったの。
ずっと繋がっていたいのはあたしも同じ、そんな時はこうするの。
激しくピストンすると彼は射精して終わっちゃう、だから彼にはじっとしててもらってあたしから腰を使うの、ゆっくりと、小さく、そしてたまに大きく……そうやってゆっくり動いていれば彼も射精をコントロールできるし、刺激があればいつまでだって勃起を維持してくれる。
山登りに例えたら8合目ってところ？ そこまで一気に登って来てあと一息で頂上に着いちゃうんだけど、ちょっと歩を緩めて景色を楽しみながらゆっくり登っていく感じ……少し息も整えて濃厚なキスを交わして、身体をぴったりと密着させて、ゆっくりと……。
どれくらいの間そうしていたんだろう……ゆっくり登ってても頂上は見えて来ちゃうのよね。
「ラストスパート、行くよ」
「うん、来て」
再びベッドに横たえられて激しいピストンを受けるの、どんどん昂って来るけど、彼も同じように昂って来てるのを感じる、ピストンに力がこもってテンポもどんどん上がって来る、あたしの身体はどんどん熱くなって、突き捲られてるアソコから熱い塊みたいなのが昇って来て、とうとう頭の中に……。
「もうダメ！ 逝っちゃう！」
「俺も！」
頭の中で熱い塊が弾けて真っ白になった……膣の中も真っ白にされちゃったんだけどね。
「さあ、行こうか」
「うん」
シャワーを浴びてすっきりすると、あたしは加藤さんと連れ立ってアパートを出たの。
行先は加藤さんと兄貴が通う大学。