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ある熟女の日々
【熟女/人妻 官能小説】

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同級生との交流-3

 再生が始まる。お互いの胸を遠慮がちに触っていた手は下半身に下りていき、いつしかパンティの中にまで迎えている。自分でしか触れたことのない場所で自分ではない指が動いている。

 (いつもそんなふうに指を動かしているのね…わたしはこう…)

 そんな心の中でのやり取りを指を通じて交わしていく。何回目かの再生…。キスのシーンで自然にわたしたちもキスをしていた。男女が繋がってからのシーンでは相手の股間への刺激を意識して…。女がアクメに達しようとすれば、さらに激しく…。自分がオナニーでアクメに達するときの指使いを相手に施して…。京子は激しく濡れていた。もちろんわたしも濡れてしまっていた…。夜が白んできたのは覚えているが、わたしは京子に起こされるまで深い眠りに落ちていた。テープレコーダーもバッグにしまわれたようで跡形もない。

 (もしかして夢だったのだろうか?)

 そんな気持で暫くボーっとしている。布団をたたんで身支度を整える。ほかの4人が朝食の場所に出ていく。京子が不意にキスをしてくる。夢ではなかったようだ。

 修学旅行も終わり、いつもの学校生活に戻った。吉田京子とは一気に親密な関係が深まっていくのかとも思っていたが、お互い無意識のうちに、まずはそれまでの立ち位置に戻ろうとしているかのように、特に何事もなく数日間が過ぎていった。

 昼休みになり、教室で母が作ってくれた弁当を食べようとしていると、布巾に包んだ自分の弁当箱をぶら下げた京子が話しかけてきた。

 「天気もいいし屋上で食べない?」

 開けた蓋を戻して二人で屋上に上がる。ベンチに並んで座り改めて弁当を食べ始める。

 「外は気持ちいいね。誘ってくれてありがと」
 「いや、なに」

 照れを隠すように京子が素っ気なく応じる。

 「これ食べてくれない?」

 京子が箸でゆで卵をつまんで、こちらの弁当箱に入れてくる。

 「苦手なの?」
 「いや、そういう訳じゃないけど、ちょうど二切れだから半分ずつと思って」

 お返しに…と、弁当の中身を探すがウインナーくらいしか手ごろなおかずがない。ウインナーを一つ摘まんで京子の弁当箱に入れる。

 「これぐらいしかなくて」
 「かえってすまんね」
 
 京子がウインナーを口に入れる。

 「うん。うまい」
 「ただ、焼いてあるだけで、うまいって言うほどかなぁ。お母さんに言っておくわ(笑)。わたしもいただくわ。あ、半熟卵なんだね」

 口の中で半熟卵が溶けていく。

 「美味しい。ホントに」
 「『ホントに美味しい』? なんだか、わたしがお世辞を言ってたみたいだね」
 「ホントに美味しいよ。お弁当はお母さんが作ってくれてるんでしょ?」

 そう言ったところで、先日、京子から、母親が間男と不倫しているのを目撃してしまったことを告白されたことを思い出して、余計なことを言ってしまったと後悔したが、京子は素直にうれしそうにしている。

 「まあね。うちの母は料理の腕前はあると思うんだ」
 「うん。そう思うよ。半熟卵なんて、なんだか火の加減とか難しそうだもんね」
 「お弁当にはいつも半熟卵だなぁ。今朝も卵をゆでてたから、今日はアンタと一緒に食べたいな、って思って」
 「ありがとう。おいしい卵をいただいて…うちなんかただソーセージを焼いただけで…」
 「いや、アンタのお母さんも料理、上手なんじゃないの?」
 「そうかなぁ? あんまり思ったことないけど」
 「お弁当を見ればわかる。派手さはないけど美味しいって。お母さんもそんな感じの人なんじゃないの?」

 確かに特に派手ではないとは思う。美味しいかどうかは…わからない。

 「その卵、この前話したどこかの男の人が持ってきてるみたいなんだよね。養鶏場かなんかやってるらしい」

 話の方向が急に変わって、半熟卵をまだ呑み込んでいなかったら、喉に詰まらせたかもしれない。

 「そ、そうなんだ。なんかいい人なんだね」

 とんちんかんな答えをしてしまったと思いながら京子の様子をうかがう。
 
 「まあ、そんな話はどうでもいいんだけどさ」

 京子は何を言いたかったのだろう?…。

 「半熟卵って、なんか、わたしたちみたいだと思うんだよね」
 「えっと…まだ熟してない、ってこと?」
 「まあ、そんなとこかな」
 「でも、美味しいよね?」
 「ふふ。自分で『美味しい』って」
 「あ…」

 わけもなく…でもないが、恥ずかしさに顔が赤くなる。

 「美味しいんだったら食べられたいって思ったことない?」
 「うーん…そうねぇ。…っていうか、それって、そういう意味…ってこと?」

 奥歯にものが挟まったような対応をするわたし。

 「アンタ、してる?」
 「『してる』…って?」

 この前の「告白」からして「してる」のがオナニーのこととはわかったが…。

 「また、とぼけて…」

 京子が(アンタはいっつもそうなんだから…)とあきらめているように軽くにらんでくる。

 「ごめん。なんていうか、すぐに答えられなくて…ホントごめん」
 「いいよ。そういうところが奥ゆかしくて、いいんだと思ってるし。すぐにハネ返したりしないで受け止めてくれるところ」

 こちらの至らなさも含めて受け止めてくれているのは京子の方だと思ったから、素直に答えた。

 「してるよ…オナニー」

 (きゃ、やだ!)とでも言うように京子が顔を赤らめてうつ向くが、表情は明るい。

 「『してる』ときってさ…やっぱり想像するよね?…」
 「想像?…」

 (また、とぼけて…)と言われるのは避けたかったが、『想像していること』と問われると、答えがすぐには浮かばない。自分も京子みたいに母親の情交の現場を目撃していれば別…なのだろうか。


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