投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

ある熟女の日々
【熟女/人妻 官能小説】

ある熟女の日々の最初へ ある熟女の日々 15 ある熟女の日々 17 ある熟女の日々の最後へ

同級生との交流-4

 「なにか想像してるようなことってあんまりないんだよね…。なんとなくのイメージっていうか…触っていると気持ちいい…っていうだけで…」
 「ふーん、そうなんだ」

 お互いの『想像』を交換し合おうと思っていたのかどうかもわからないけれど、京子が期待していたような答には程遠いのだろう…と思う。でも、京子はがっかりしたような貌を見せるでもなく、素直に聞いてくれているようだ。

 「あ…、でも、この前聞かせてくれたカセットテープ…あれが耳から離れなくて」

 取り繕うように修学旅行の夜のことを持ち出してみる。男女の交わりを想像させるもので興奮はしたけれど『耳から離れなくて』は誇大な表現ではある…。

 「ああ、あれね。でも飽きるよね」

 確かに、何度も聞いていればいつかは『飽き』てしまうだろうとは思う。京子はなにか刺激を欲しているように思えてきたが、(じゃあ、こうすればいい)みたいな答を持ち合わせている訳でもない。

 自分が中学生のときに、上の姉がボーイフレンドと『そういうこと』をしていたということは、今になればわかる。自分もほぼその年代ではあるのだから、『そういうこと』を経験していても、おかしくはないのだろう。さりとて、ボーイフレンドが欲しいとか、はやく『経験』だけでもしたい…というふうには思ってもいなかった。 

 「京子は早く経験したい…って思ってる?」
 「いや、ぜんぜん」
 
 予想外に京子が即答したので、こちらもなぜか安心する。

 「っていうか、オナニーしてるかどうか訊いたりしちゃったけど、アンタがとっくにセックスまで経験してるんだったら、なんとも間抜けなことを訊いちゃったなあ、って後悔してたとこ」
 「…ま、まさか」

 絶句した後、ようやく言葉を絞り出したわたしを妙に慈愛に満ちた表情で見つめる京子…。

 「またアンタとキスしたり一緒にオナニーしたりしたい」

 (一緒に…!?)安心した途端に今度は予想外な答で切り返された気がした。でも、否定的な気分ではない。修学旅行の夜という日常を離れた状況ではあったが、お互いの指で快感を貪ったあの夜の出来事は、また体験してみたいと思ってもいたから…。

 予想外と言えば京子が「自慰」ではなく「オナニー」という言葉を使ったのも意外だった。今度は(とぼけているなどと言われないように、大げさだけれど覚悟を決めて答える。

 「わたしも。京子と一緒にオナニーしたい」

 しばし沈黙する二人。雰囲気としてはキスにでも移っていきそうなところだったが、屋上にはほかに何人かくつろいでいる生徒がいる。なにより、二人とも弁当が食べかけのままだった。

 「お弁当食べよ(急いで)」
 「うん(急いで)」

 お弁当を食べ終わると、京子が入っている「文芸部」の部室へ向かった。二人で足早に向かった部室には誰もいない。ドアを閉めてすぐにキスを交わす。待ち焦がれていたようにためらいなく唇を重ねる。そしてどちらからともなく舌を絡め合う。お互いの口の中に残る弁当の味覚を舌で舐め取りながら…。

 「はい。ちょうど1分」

 不意に京子が唇を離して赤い革のバンドの腕時計を見ながら告げる。わたしは10分くらいは続いていたのではないかと思うぐらいキスに夢中になってしまっていたが、京子は時々目を開けては腕時計の針を追っていたのだろうか。わたしは腕時計は持ってはいるものの、手首に着けているのが億劫で普段は教室の時計をあてにしている。

 「もっとしていたいけど、ここで授業をサボってるようじゃだめなのよ」

 素振りにまで表してしまっていたとは思わないが、京子が諭すような口調でわたしの気持ちを見透かしたかのようなことを言う。実際、心の中では京子が言ったとおり(もっとしていたい)と思っていたのだけれど。

 それでも、このままお互いを愛撫していたい気持ちをこらえて、素知らぬ顔で午後の授業もちゃんと出席することが大事なのだ。二人の関係を刹那的なものではなく大事に考えていることの表れであるようにも思えた。腕時計もしないでカバンに入れたままの自分がひどく子供じみて思える。

 教室に戻ったところで午後の授業の開始を告げるチャイムが鳴った。わたしの席は後ろの方。前の方に席がある京子の後姿を見ながら何を考えているのだろうと思う。気持ちの切り替えがハッキリできるタイプのようだから、授業に集中しているのだろうか。少なくともわたしは授業は上の空でしかない。

 (部室も放課後になれば必ず誰かいるし、図書館も人気がないようで思いもよらぬところで誰かが居たりする。校内は結局どこかに人目がある。どこに行けば京子と二人きりになれるだろうか…。お城の跡の公園も散歩している人が多いし…)

 ふと八幡さまの境内が思い浮かぶ。

 (あんな静かな神社みたいなところ、学校の近くにあったらいいのに…。はやく京子の指でわたしのアソコを弄ってほしい…)

 京子は、懲りずに私語を繰り返す幼稚な生徒たちやムキになって怒声を上げる教師など眼中にないように、黒板の文字をノートに写し取っている。わたしはと言えば、『男と女』ではなく『女どうし』であるとは言え、学校帰りに同級生と『アオカン』できる場所を妄想している…。 


ある熟女の日々の最初へ ある熟女の日々 15 ある熟女の日々 17 ある熟女の日々の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前