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鬼の棲む部屋
【ホラー 官能小説】

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鬼娘かわいい-7

新たにチーフの竹野と組んだ女子社員の態度の変化に、まわりは多少の動揺はあった。史奈は竹野には気をつけたほうがいいと忠告しようとしたが、徹底的に無視されたので伝えられなかった。
竹野滋が逮捕されて、さらに1ヶ月後にこの女子社員は麻薬及び向精神薬取締法違反で逮捕された。
こうした不動産屋の社内事情で、史奈は職場の周囲の人たちから同情された。竹野と組んで辞めた女子社員は何人もいたので、悪い噂はもともとあった。
史奈も竹野とは別の社員と組まされることになった時には、周囲の社員たちから史奈も会社を辞めるのかと心配された。
辞めたのは、竹野滋と女子トイレで「チッ、話しかけんな!」と言って、史奈の胸ぐらをつかみ制服に唾を吐きかけた女子社員のほうだった。

「うわぁ、ギャング映画みたいだね。女子トイレでそんなことが!」

史奈は正人に仕事が終わり、さすがにショックで電話をかけて何があったのか話した。すると、こんな返事が返ってきたのが予想外だったので、肩の力が抜けて思わず笑ってしまった。

「権力闘争は厳しいんですよ、弱肉強食なんですからねっ!」
「うん。社会の厳しさを感じる」

史奈は正人のように発想の切り替えができず、悩みを抱えたまま隠すタイプだった。正人と知り合って、肩の力の抜きかたをおぼえた。

「唾を吐きかけられたのじゃな。強い敵だて思って威嚇されたのだの」
「えっ、鈴木さんのほうが強い?」
「そうじゃ、そうしなければこわかったんじゃろうて」

史奈は涙を浮かべながら笑っていた。

「そうですか、私のことがこわいんですね。私がこわがることないってことなんですね」
「威嚇して、お史奈がこわがれば蛇みたいに咬みついてくるからの。かまわずにほっぽらかしにすればいいのじゃ」
「鬼っ子様は頼りになりますね」
「お史奈、そこに臆病な男がおるよ」

正人はそう言われて頭をかいて、鬼っ子様には緑茶、史奈にはミルクティー、自分はインスタントコーヒーを用意した。史奈がドーナツを買って訪れたからで、鬼っ子様がドーナツを食べて、にこにこしているのを見て、史奈は大満足なのであった。史奈と正人だけで交際していたら、これほどなごやかに過ごせなかっただろう。

同じ休日を唾を吐いた女子社員の片倉泰子は、自宅に竹野滋に押しかけられ、竹野滋と同じペーパー・アシッド愛用者の鎌田秀明に犯されていた。
片倉泰子の目はすでにクスリがきまっていて虚ろで、身体は敏感になっていた。
足首をつかまれ、竹野滋の肉棒を牝の淫花に突き入れられている。
鎌田秀明は片倉泰子の口に肉棒を咥えさせて、興奮して鼻息も荒い。肉棒に舌が這いまわる感触と、若い気の強そうな美人がうれしそうに自分のものをしゃぶっている様子に興奮している。

「片倉っ、このまま中に出すぞっ!」
「あぁ、らめぇ、赤ちゃん、できちゃうよぉ、むぐっ、んんっ、んんっ!」

竹野滋に朦朧とした意識でも返事をしたところを、鎌田秀明の肉棒に片倉泰子の口が塞がれた。
足首から手を離して、竹野滋の腰の動きが激しくなる。片倉泰子の濡れた熱い膣洞は、牝の本能のままに竹野滋の肉棒をぎゅむぎゅむと締めつける。

「明日、出社したことにうまく書き換えておくから、午後迎えに来てやるよ」
「ひゃい、あぁっ、んあぁん!」

竹野滋は牝の淫花に指を入れて、片倉泰子の膣洞から白濁した精液を掻き出すように動かしながら話しかけた。

「鎌田さん、俺の出しちゃったあとでよければ、ぶちこんでもいいよ」

竹野滋は片倉泰子のよだれを垂れ流して陶酔している顔と、とろとろと白濁した精液をひくつきながら吐き出している牝の淫花を見下ろして言った。
その声には愛情のかけらもない。

鎌田秀明がまだ絶頂の余韻の中にいる片倉泰子の身体にかぶさるように、竹野滋とは対照的な痩せた長身を重ねて、まだ片倉泰子の唾液まみれの肉棒の先端を牝の淫花に当てがった。
ぬちゅりと鎌田秀明の肉棒が一気に深々と突き入れられる。

「んひいぃ、らめぇ、さっきイッたばっかりなのにぃ、あっ、んあぁっ!」

片倉泰子の背中が弓なりに反るのを鎌田秀明が抱きついて、唇を重ねながら腰を動かし始めた。
ぴちゃっ、ぬちゅりと舌を絡ませ合う音と、打ちつけられる股間のぶつかる音が重なり寝室に響く。
竹野滋は冷蔵庫から缶ビールを取り出して、ぐいっと飲んだ。最近、クスリの効きが良くない気がしている。片倉泰子の様子を見れば、使っているものは悪くないのは一目瞭然。竹野滋の体がクスリに慣れ始めている。

(もっと効くやつを探さないとな)

鎌田秀明は早漏気味だが、精力は竹野滋よりも強い。このまま、朝方まで何回も膣内射精で出しまくるだろうと竹野滋は思いながら、飲み干したビールの缶を握りつぶした。

「ひっ、ひあ、あっ、んあぁ、らめぇ、あああぁっ、あ……くっ……んんっ」

ベッドのシーツにシワが寄るほど身をくねらせる片倉泰子を笑いながら、鎌田秀明はピストンのリズムに合わせて揺れる乳房をつかんだ。

片倉泰子や鎌田秀明の淫らな快感は、鬼っ子には不味い快感である。片倉泰子に唾を吐きかけられた鈴木史奈には、もう因縁がつながっている。
鬼っ子には鈴木史奈から、片倉泰子の淫らな力がわずかに流れこんでくる。人の強い感情を喰らう鬼っ子だが、正人と史奈が恋をしていて、わずかなことで照れたり、胸が高鳴らせている感情にくらべたらかなり穢れている。

(お史奈を、こやつが舐めまわしてやればよいものを。そうすればつながりも薄れて断たれるというのに)

「明日は天気はどうかの?」
「すっごくいい天気で、洗濯日和らしいですよ」
「ふむ、それはよい」

史奈に明日の天気を鬼っ子はたずねて、にっこりと笑った。身の穢れを祓う清めには日の光や月光を浴びるのは良いと鬼っ子は史奈に言った。
正人からするとそこは不満だ。


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