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Sorcery doll (ソーサリー・ドール)
【ファンタジー 官能小説】

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強姦者ロイド-1

女伯爵シャンリーは、呪術師の一族の末裔であるロンダール伯爵の才能に嫉妬していた。
贄に捧げた少女の股間には、淫核を変化させた肉棒が屹立していた。遺体を回収して心臓が停止していてもそそり立ち、ふれるとピクッと反応する異様な変化をもたらした呪詛の力は、シャンリーの努力して身につけた呪力を上回るものだと認めるしかない。
さらに、ロンダール伯爵の一族に伝わる牡のリングと牝の指輪の呪術が、蛇神祭祀書に隠されていた。
ロンダール伯爵は蛇神祭祀書の存在をシャンリーに否定していた。しかし、その呪術の知識を受け継いでいる。
シャンリーは自分こそが蛇神の神官の末裔として、ターレン王国を建国以前の蛇神を信仰する国に戻し、真の支配者となるのだと野望を抱き、行動してきた。
蛇神祭祀書が解読を受け入れ、蛇神を信仰する神官として認められたと思った。だが、まだシャンリーが蛇神祭祀書に与えられていない知識を、ロンダール伯爵はすでに身につけている。
どうすればロンダール伯爵を上回る呪術師となれるのか、シャンリーは悩んだ。
これまで、辺境の村を焼き討ちにした。蛇神の信仰者を弾圧した王の末裔ランベールに、呪詛を施した。かつて蛇神の信者が最後に集まり戦った地に封じられた怨念を解放するために、虐殺を行った。
しかし、まだ呪術師の一族の末裔のロンダール伯爵の受け継いでいる知識まで到達できない。
いにしえの呪術の知識を受け継いでいるにも関わらず、ロンダール伯爵は残念ながら蛇神の信者ではない。
ロンダール伯爵の呪術の知識を、シャンリーは蛇神の神官を受け継ぐ者として、蛇神の呪力をさらに解放するために使うことにした。
シャンリーは蛇神祭祀書から、蛇神は生殖の欲望の神であり、蛇神の女神官になるための修行の呪物が、牡のリングと牝の指輪であることを知ることができた。
牡のリングを装着させて9日間禁欲させた信者と、自分の命が尽きかける10日目に修行として交わり、呪力の高揚を快感として感じ取り、指輪の呪いに命を奪われなくなるまで修行を続けるというものであった。
そのため牡のリングの装着者は、命を落とすことはない。牡のリングの装着者には、蛇神の呪力で勃起の持続力や興奮が高まる効果がある。その効果を高めるため、男性の信者は童貞が望ましい。
蛇神祭祀書が、シャンリーに修行の知識を伝えてきたということは、この修行で得られる呪力をすでに自分は身につけていると判断できた。
ロンダール伯爵は、力を強めるために役立つ知識をシャンリーに提供する気はないように思えた。

蛇神の神像をシャンリーに売った商人でロイドという男がいた。ストラウク伯爵領の山羊の乳酒を買いつけに行き、スヤブ湖の近くの村から発掘された石像を、闇市で売っていた。
上半身は槍を手にした美しい青年、下半身はとぐろを巻いた蛇の石像は、蛇神ナーガの石像。片手を広げたほどの高さの小さな石像である。
この石像は、バルテット伯爵の元商館の建物で、現在はシャンリー親衛隊本部の隊長ギレスの執務室に安置されている。
この石像にシャンリーは祈りを捧げ、暴徒鎮圧の虐殺が行われた。闇市を仕切っていた盗賊団やバーテルの都の元衛兵隊も殺害されている。
商人ロイドはこの暴徒鎮圧の虐殺が行われてから、ストラウク伯爵領へ買いつけに行っていない。ロイドは、虐殺の犠牲にはされなかった。
スヤブ湖の近くで発掘された石像を村人たちは気味悪がったが、ロイドは二束三文の値段で村人から譲ってもらい、シャンリーに高値で売りつけていた。
闇市で並べられていた蛇神の石像を抱えて、酒場の地下にある酒蔵でロイドは隠れて、内側から錠をかけ、さらに重い酒樽を置いて、自分以外に人が誰も逃げ込めないようにして難を逃れた。
焼け跡になった都に酒蔵から食べ物を探しに出て、ロイドは衛兵隊に発見されたのである。

牡のリングと牝の指輪の試作品が完成した時、このロイドが牡のリングの試作品を装着させられた。
牝の指輪をシャンリーがつけた。
ロイドの逸物に装着されたリングは、外すことはできなかった。
少女エステルの小貴族の両親が暮らしていた都の郊外の邸宅に、シャンリーはエステルをメイドにして暮らしている。
シャンリーの装着した牝の指輪を、シャンリーは事を終えてから、するりと外してしまった。ロイドはもう1滴も出ないほど搾り取られて、疲れ果て眠り込んでしまった。
牝の指輪は、シャンリーに快感の影響や命を奪う呪いの効果を与えることができるほどの呪物ではなかった。

かたわれの牝の指輪が外されたにもかかわらず、ロイドの牡のリングは装着されたまま、ロイドは復興前のバーテルの都から放逐された。
シャンリーと交わったあと、ロイドはしばらく頭がぼんやりとして働かず、使い物にならない上に、逸物も萎えたままだった。シャンリーの呪力は、ロイドとの差がありすぎた。
シャンリーは蛇神祭祀書では教えられなかった牡のリングの装着者が、リングのの効果で勃起力や射精回数が増えたあとに、しばらく限界を越えると役立たずになることがある。修行の儀式では事前に男性信者が9日間の禁欲するのか、ロイドで試してみてわかった。

酒蔵を出たロイドが、シャンリーの衛兵隊に捕まるまでに、焼け跡で無惨な光景を見て、また空腹なのに、股間のものは勃起していた。虐殺が行われた都に満ちた障気に、ロイドの体や心が影響されている。

ロイドは水や食べ物を探しに出たのに、混乱で生き残った若い女性が、家族でも亡くしたのか、残骸の石に疲れきった表情で腰を下ろし、ぼんやりとうつむいているのを見かけて、自分の革の水筒に入れていた酒を飲むように若い女性に差し出していた。

若い女性はロイドの差し出した酒をひどく喉が渇いていたのか、初めのひとくちは遠慮がちに、ロイドから好きなだけ飲んでいいと言われると、ごくごくと喉を鳴らしてがぶ飲みして、はぁ〜っと息を大きく吐いた。

「ありがとうございます」


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