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王女と王妃を調教する:呪われた王宮〜宿命(さだめ)を負う聖少女の物語
【ファンタジー 官能小説】

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第五十七章 逃亡-2

※※※※※※※※※※※※※※※

(ひどい・・・・)
怒りがルナの心に渦巻いていた。

水晶の中で繰り返される過去の映像を、唇を震わせ見つめていた。
精霊が何のために自分に母の過去と、忌まわしい悪夢を再現するのかは分からない。

だが、ルナは真実を知ってしまった。
同時に、覆すことができない悪夢の記憶も。

母とルナを落とし入れた巧妙な罠の実態を知ったのだ。
昼間は教会で神の教えを説きながら、心の隙間に暗黒の欲望を植え付ける。

そして夜には決して逃れる事の出来ない夢の中で、偽りの獣じみた心と淫靡な愛撫に敏感に反応する身体にルナを変えていった。

執拗に時間をかけ丁寧に調教していく。
ルナ達の心が無垢で清純であるほど効果がある事を、アズートは狙っていたのだ。

ルナがそれに気づいた時には既に遅く、母はアズートの性奴隷として二年もの間弄ばれていたのだ。

そしてルナにも、その呪いがかかっていた。
ジューム国の精霊と愛するディオンと結ばれて力を得たルナも、蝕まれた自身の心と身体を制御する事は出来なかった。

(い、いやぁ・・・・)
残酷な物語はクライマックスを迎える。

ルナの人生を全て暗黒に塗り替えてしまった日が再現されていった。
悪夢の宴が始まっていくのだった。


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