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王女と王妃を調教する:呪われた王宮〜宿命(さだめ)を負う聖少女の物語
【ファンタジー 官能小説】

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第五十六章 変化-1

第五十六章 変化

一年後。
ルナは15歳になろうとしていた。

「祈りなさい・・・」
司教の顔を見る度に、熱くなるルナであった。

(この頃・・・何か、変・・・)
むず痒い感覚が、身体の中心からジワジワと湧いてくる。

朝、寝覚めると汗をグッショリかくようになっていた。
そして、信じられないことに「そこ」が熱く火照り、濡れているのだ。

(ど、どう・・・して・・・?)

胸の動悸をおさえながら、寝ているときのことを思い出そうとするのだが、何も覚えてはいない。
何か、とてつもない悪夢を見ていたような気がするのだが、どうしても思い出せないのだ。

「祈りなさい・・・」
司教の顔を見る度に、ズキンとした切ない感覚が沸き上がる。

それが悪夢の正体だとは、無垢な少女は想像もつかない。
只、熱心にひざまずき、祈りをささげるのであった。

「ルナも、これをお飲み・・・」
懺悔の間に入る前、母からパンの小片と共に小ぶりのグラスワインを手渡される。

「過ぎ越しの日」が近づき、ルナも大人と同様にワインを飲むようになった。
カアッとした熱さが喉元を通り過ぎると、全身が火照るような気がした。

懺悔は国王と王妃、ルナの三人だけで行われる。
アズート司教の前に三人はひざまずき、一心に祈るのだった。

今日は国王の病状が悪く、母である王妃と二人だけの懺悔の儀式だった。
父の健康を願い、少女は一心に祈っていた。

(フフフ・・・)
その姿を見ながら、司教は笑いをかみ殺している。

もうすぐ15歳になる少女は最近、急に大人びてきていた。
自分が施した薬と妖術が効いている証だった。

ワインには興奮剤と催淫作用のある薬が仕込んであった。
夜、眠った後でアズートが送る妖術の念波が効果を発揮するために。

アズートは夜ごと、水晶に皺がれた両手をかざし念じていた。
かつて、ルナの母であるマチルダ王妃に使った妖術と同じだった。

「ルナよぉ・・・ルナ・・・・」
水晶を通して、少女の夢が操られていく。


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