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妻を他人に
【熟女/人妻 官能小説】

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裏切りを重ねて (1)-4

 二人目の不倫相手は上司のW。

 Y、そしてGと立て続けに不倫したゆきの心はボロボロだった。
 彼らとの時間で傷ついた心が癒やされるのは事実である。それはしかし麻薬のようなもので一時だけの癒やしに過ぎず、ふと我に返ると残るのは、さらに傷ついた自分自身。この時期のゆきは、自分の心を自分で傷つけていた。
 そんなとき、Wに優しい言葉をかけられた。入社当時からの尊敬する上司であり大学の大先輩。今でも夫を含め家族ぐるみの付き合いをさせてもらっている。先日もWの家に夫婦そろって招待され、楽しいひとときを過ごしたばかりだ。

 あるとき彼の、泊まりの出張に同行した。夕食は二人で現地の旬の食材に舌鼓を打ち、酒も入り、夫の愚痴も少しこぼしたかもしれない。励まされ、頑張りを認められ、仕事ぶりも評価され、「俺はOさん夫婦の味方だぞ」と肩を叩かれた。
 ダンディーでスマートな熟年男性の気遣いとエスコートに、少しばかり酔っていたのは事実である。

 その晩、Wに夜這いをかけられた。嫌だった。拒絶したが、酒のせいで力が入らない。恰幅の良いWにのしかかられ身体をまさぐられているうちに、諦めと気持ちよさ、それに夫では満たされぬ人肌恋しさに負け、受け入れてしまった。長年慕い尊敬してきたWとの関係を壊したくないという彼女の人の良さも仇となった。
 ゆきにとって、本意ではない相手とセックスをした初めての経験。ゆきの心は、死んだ。

 Wにはその後も関係を求められ、自暴自棄になっていたゆきは断りきれず関係を重ねてしまう。
 Wはあくまで紳士で優しかったし、セックスも上手かった。彼の立場から見ればセクハラでもレイプでもなく、完全に同意の上のセックスと見えていたに違いない。すでにもう拒絶の意思も示さずホテルへついていくようになってしまったのだから当然である。
 彼とベッドに入るときゆきにできるのは、自らの心を殺し、惰性でただ肉欲を貪ることだけだった。

 一回り半も歳の離れた中年上司の大きな腹の上に跨る細身の美人部下。雪のように白く丸い尻が、浅黒くたるんだ腹の贅肉に密着するコントラストのおぞましさに、ゆきの自尊心はずたずたに切り裂かれた。破壊された自尊心はひとたび下から突き上げられれば快楽へと変質し、気がつけば自ら尻をへこへこ動かしている。
 諦念からとはいえ、望まぬ男のペニスで蕩けてしまう身体が恨めしい。肌のハリ艶を失った男に股を開き、熟した果実の中心を貫かれる。上司と舌を絡め女の声を上げさせられ、嫌というほどイかされる。
 なぜ私は、口の中に上司のペニスを突っ込まれ射精されているのだろう。なぜ私は、上司の精液を飲み込んでいるのだろう。顔面に精液を飛び散らせたまま上司の前に跪き、なぜ私はこの萎びた肉塊に奉仕しているのだろう。
 グロテスクな海綿体は再び鎌首をもたげ、私はまた犯される。小さく萎えていた陰茎は気づけば夫のものよりはるかに雄々しくそびえ立ち、私の果肉をかき回す。


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