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妻を他人に
【熟女/人妻 官能小説】

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裏切りを重ねて (1)-3

「一途な子はこんなことしないもん……ゆきは奥さん失格なの、自分でもわかってる……ん……ぁあ……」
 ゆきは自嘲気味に笑ってみせた。
「ほら、そういうとこ。真面目なんだよ。笑いながら心は泣いている」
 痛いところを突かれ、どきっとした。やっぱり悔しいなあ。
「そんなゆきって、ちょっと色っぽくて嫌いじゃない。あはは」
 言いながらGはゆきの乳首をつんつん突付く。昔よりエロい身体になったといって喜んでいる。
「ゆきは旦那さんや彼氏とうまくいかなくなると悲しくなっちゃって心に隙間ができる。昔合コンで知り合ったその日にヤッちゃったのもそうだったじゃん」

 Gはゆきを裏返し、四つん這いにさせる。昔より一回りボリュームを増した尻を撫で、叩き、指で肛門を辱める。
「そこに俺みたいなのが登場するとコロッと行っちゃう。ごちそうさま」
 ナンパ男に、何も言い返せない。
 ゆきの尻を掴みペニスを深く刺し挿れるG。脂肪をまとった三十一歳の人妻の肉感的なヒップは、パンパンパンパンと昔より派手な音をたて、男の征服欲を満足させる。プレイボーイの慰み者にされている我が身を呪いながら、ゆきはオーガズムに達した。

 この男はいつもそう。ゆきを陵辱し恥辱を与えながら、美人だの可愛いだのと人の心を浮き立たせる。
「胸も尻もむっちりしてて最高」「ありがとうゆき。昔よりさらにいい女でいてくれて」――。
 対面座位に移行し、ゆきの揺れる乳房の先端の突起を、丸い尻の膨らみを、たぷんたぷん弄ぶG。
 あれからこの男が何人の女性を抱いたのか知らないが、今でも「ゆきが断トツナンバーワン」だと褒めそやし、甘やかす。彼にとって自分はさしずめ「完璧なセックスフレンド」といったところだろう。

 私が他の異性になびくのは心が傷ついているとき。自分でもさすがに気がついていた。
 昔からそう。CくんとうまくいかなくなりDくんに乗り換えた。Dくんと楓さんが交わっているのを見せつけられEくんに抱かれた。FくんとぶつかりGくんに逃げた。夫から心が離れYくんに恋をした。そうして壊れた心を今、Gくんに撫でてもらっている。

「おまけにエッチが大好き。人妻ゆきのぷにぷにおっぱい、最高」
「Gくん。おしゃべりが過ぎますよ」
 ゆきは精一杯可愛く見えるよう微笑むと、Gの乳首をつねり、唇で甘噛みする。二人で笑い合い、抱きしめ合い、キスをする。唇を重ねつつ、下半身を擦りつけ合う。
 軽薄極まりないGの存在が、今はありがたい。わかったような口をきき、ゆきの自己嫌悪を優しく包んでくれる。それがプレイボーイの手練手管だとわかっていても、心地良さにゆきは溺れた。

 Gはゆきの負担にならないちょうどいいペースで連絡してきた。

 ああ、もう! 私はこうやってたまに浮気しながら、表面上は幸せな妻を演じて一生を送るのかな。Gといるとそれさえも悪くない選択だと思えてしまう。

 そんな自分は、やっぱり嫌だ。

  *


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