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中年探偵銀次
【推理 推理小説】

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中年探偵銀次〜見習い探偵@〜-2

「ここが相葉の会社か、まぁ、中小企業って感じかな。そろそろ仕事が終わって出てくると思うんだけど…」

と、独り言を呟いてると、小走りで会社から出てくる男…晃は手元にある写真と交互に男を見た。
「間違いない。アイツが相葉だ!」

晃は見失わないように、そして、気付かれないように尾行をした。




相葉のあとを何時間か付けていると相葉は仕事中にも関わらず、この辺りでも有名なホテル街へと行ったのだ。

晃はこれで証拠が掴めると今まで以上に注意を払いながら、あとを追っていった。

相葉は迷うことなく一つのホテルへ入っていき、中へと消えていった。





「なるほど…きっと今から女が来るんだな。」
と独り言をいいながら自分の考えに確信を持ちながら、待っていたが女が現れることはなかった。

数時間後、相葉は一人で何事もないように出てきたのである。

結局この日は何も証拠を得られずに終わることになった。



事務所に戻ると既に銀治は帰っていて、机に座り煙草を吸っていた。


「あっ、銀次さん。ただ今帰りました。銀次さん、事件の方はどうでしたか?」


「あぁ、たいした事件じゃなかった。現場についたときには、大体解決しててな、俺が行かなくてもよかったくらいだ。正彦に騙されたよ。」

そういいながら、銀次は煙をはいた。

「ところで晃、お前の方はどうだった?」

晃はこの問いに答えるのがつらかったが、答えないわけにはいかないので、いつもの明るい声とは違い、暗い口調で答えた。

「申し訳ないんですが、まったく。ホテルに入ったときは、『よし』と思ったんですが、結局あとから女も来ないで、結局一人で出てきたんですよ…本当にすいません。」

晃は、銀次に落胆されると思っていたが、銀次から帰ってきた言葉は意外な言葉であった。

「充分だ!そのホテル、○○って名前じゃなかったか?」

「はい、そうですけど…それが何か?」

「やっぱりな…よし、さっそく明日、証拠を掴みにいくぞ!」

「えっ?だって相葉は一人で出てきたんですよ?」

「それが証拠に化けるんだよ。」

と銀次は笑みを浮かべた。


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