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中年探偵銀次
【推理 推理小説】

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中年探偵銀次〜見習い探偵@〜-1

「銀次さんどうぞ、珈琲です。」

晃はそういって銀次に珈琲を差し出した。晃が銀次のところへ来てすでに一ヶ月が立つ。しかしこれまでに事件といった事件も起こっていなかった。
そのため晃の仕事はというとこのように珈琲をいれるのが日課になっていた。

銀次はずっと何かの資料を見ていていつもは晃が珈琲を運んでくると、『ありがとう』と、礼をいうが、今回はそれが無い様子から考え事をしているようであった。晃は気になり後ろから覗き込んだ。
銀次が見ていたのはある人物のプロフィールのようであり、年齢などが詳しく記載されていた。
晃がじっと見ているのに銀次が気付き、資料を見たまま話し掛けてきた。
「ん?晃、どうしたんだ?」
「いや、そんなに真剣に何見てるのかなって…」

「あぁ、これか。つい三日前に依頼されて尾行している相手の情報だよ。」

「あっ!あの浮気調査ですか?いかにも若奥様って感じの人が依頼した?」

「そうだ。まぁ、結構てこずっていてな。」

「え?だって依頼主がいってたじゃないですか?知らない女からメールがきてたり、髪の毛の匂いがいつも使ってるシャンプーと違ってるから間違いないって。だからあとは銀次さんが尾行して証拠を掴むだけって…だから銀次さんが一人で解決しとくって…」

「まぁ、そうなんだが、その尾行をしていた相葉ってやつなんだが、証拠が全くないんだよ。さらに女が近づいた気配も無い。だからこうして困っているんだ。」

「女の気配が無いならやっぱり浮気してないんじゃないんですか?」

「いや、それはない。依頼主が言ったように疑わしい部分が多すぎる、それに女の勘は鋭いからな。」

「なるほど。うまくごまかしてるってわけか…」

晃は浮気調査も楽じゃないんだなと実感していたその時であった。

「プルルルル、プルルルル…」
電話がなったのだ。銀次は電話に出て、わかったなどと返事をしている。電話の相手はどうやら、昔の刑事仲間の正彦のようだ。銀次は何かをメモして電話を切った。

「銀次さん、いったいなんだったんですか?」

「すまんが事件が起きたらしい。ちょっと行ってくる。」

「えっ!依頼はどうするんですか?」

晃の質問に銀次は思いも寄らない言葉を返してきた。

「まかせた。その資料にある程度情報が載っている。それを見て相手を尾行して証拠を突き止めておいてくれ。」

そういいながら銀次は急いで事務所をあとにした。

一人事務所に残った晃は、自分にできるのか、さらに初めての一人での仕事に不安があったが銀次に迷惑をかけたくない、これも試練だと思い、銀次に言われた資料に目を通し、事務所をあとにした。




晃は手元にある資料を頼りに尾行する相手の会社を探していた。


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