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女子中学生 辱めの部室
【学園物 官能小説】

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あのショーは彼の人生をどう変えたのか 3-3

 この一件を機に、茂正はリアルの恋愛に何かを求める気をほとんど失くしていた。

 もうキャンパスの同年代の女子学生たちはまったく女とも思えなかった(より年長の社会人女性などは論外である)。

  大学生のうちであれば、中学生はともかく高校生相手なら交際する機会を作りようはある。それほど世間的な風当たりもなかっただろう。
 旅行先で逆ナンパのように声をかけてきた女子高生に出会ったことがあり、その気なら行きずりで一夜を過ごすぐらいはできたはずだ。だが顔はそこそこ可愛かったものの、巨乳で無駄に大人びたからだつきはもう少女とは言い難く、ことさらに高校生として求める意味も至って乏しかった。第一、自分から身を任せようとしてくる(本人の談ではこれが初めてで、高校生のうちにバージンを捨てたいという)娘など汚らわしくしか思えず、そこまでは進まなかった。思春期の少女であればいいというものではないのだ。

 いよいよ性的欲求はおのれの想像力と二次元で満たすのがもっぱらとなった。絵や造形ばかりでなく、みさきをモデルにした美少女をヒロインとした物語作品を小説投稿サイトに発表するような創作もするようになった(ただしその少女が凌辱されたり、純潔を失ったりする展開は絶対に作っていない)。だが本質的には何も変わっていない。
 
 ダンスと漫研と美術研究会、3つのサークルを掛け持ちし、経済学部での学業も熱心に取り組み、ほとんどの科目も卒論も優。就職活動も順当に運び、早々と希望通りに近いホワイトな会社に内定を獲得。確かに充実したキャンパスライフだったが、そのなかには「恋愛」という要素は全く無いまま終えようとしていた。

 大学を卒業する頃にはもう完全に、茂正は成人女性のいっさいを全く女として見ることができない男になっていた。女子大生ですらそうだったのだから、これから関わっていく社会人女性たちなどまるで女のうちにも入らなくなる。そう思うと、リアルで恋愛的・性的欲求を満たす道はいよいよ閉ざされる。そう受け止めざるを得なかった。

「みさき、誕生日おめでとう」
 通い慣れたキャンパスを離れ、入社式を間近にした3月も末。すでに引っ越した職場近くのマンションの自室で、その年も彼ひとりだけでみさきの生誕祭を催した。自作したみさきのフィギュアと絵を並べ、ケーキも用意してのことだ。

 彼女の誕生日が3月29日であることは、中学時代に席が近かったとき、彼女が記入する書類を横目で見たことで茂正は知っている。あの事件より前のことだ。それで毎年自分の中ではひそかに祝ってきた。大学生になって一人暮らしするようになって以降は、こうやって自分だけのイベントとして毎年それなりに盛大に挙行している。

 それで彼女が実際には自身と同じ年齢になっていることは知りつつも、彼の中では永久に歳をとることはなく、美少女中学生のままであり続けた。アニメキャラと同じことだ。

 今となっては現実のみさきがどこで何をしているのかも全く知らないが、もはや関係なかった。どんな魅力的な女性になっていようが、あの頃の可憐な少女ではなくなっていることに違いはない。それだけでも、彼は見たいとも会いたいとも、近況を知りたいとも思わなかった。


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