⑭松崎明日香 再び-9
女は歓喜にむせび気持ち良さを訴え泣きながら全身を振るわせる。
それを見ながら明日香は（この女、まるで発情した牝猫そのものだわ。）と思った。
と同時にさっきまでの自分もそうであった事を思い出す。
（この子童貞の振りをして私とのセックスを楽しんでいたのだわ。）
何度も逝かされたことを悔やんだがその快感が生まれて初めての気持ち良さだったのも事実だ。
（私もこの女の様に逝き狂う姿を翔の目にさらしたのかも知れない。）
「ごめんね。夫が起きるかもしれないからもう帰るわ。それにしても筆下ろししてあげてからまだひと月よ。
上手になったわね。君はセックスの天才かも知れないね。」
「那奈さんの教え方が上手なんですよ。
男は女より先に逝っちゃ駄目って教えを必死で守っているのが功を奏しているのですよ。」
「じゃ、今日もハメ撮りのＳDカード貰って帰るね。」本立ての隙間からビデオカメラを取り出す。
「いや。今日の後背位もう少し研究したいから映像は残しておいてよ。」
「解ったわ。今日は交差位教えてあげられなくてごめんね。あれって気持ちいいのよ。」帰って行った。
「騙したわね。何が筆下ろしよ。」クローゼットから飛び出して翔を睨みつける。
「なぜそんな嘘を付いたのよ。」
「童貞だと言った方が人妻は安心するんだ。」
確かに明日香も何も知らない男の子が相手だから大胆にリード出来たのも事実だ。
「いったい何人の女性に筆おろしを頼んだのよ。」
「母さんで５人目だよ。５人とも人妻だけど最初の人、涼子さんっていう３８歳の美人妻が言うんだ。
『翔のチンポをハメられて我慢出来る女はいないわ。私も童貞に逝かされるとは思ってもいなかったわ。』
ってね。そんな事があって毎日のように可愛がって貰って鍛えられたんだ。
射精も我慢出来るようになって涼子を何度も逝かせられるようになったんだ
二人目は美沙さんて４０歳の人妻なんだけど僕の事童貞だと思っているから自分からハメてくれたんだ。
僕のをハメられて我慢出来る女はいないって本当だった。
美沙も僕のセフレになって一日に二人を相手にすることも度々だったなぁ。」
「そんな爛れた生活をしながら家では純な少年を演じていたのね。」
「うん。明日香さんにはいずれ筆おろしして貰うつもりだったからね。」
「なんて子なの。そんな時は頭の良さ全開ね。
真面目そうな１６歳の高校生がオドオドしていたらみんな騙されるわ。」
「それ以後は自分の逸物に自信が出来てハメてしまえば必ず堕とせると思ってた。
だから女の方からハメてくれる筆おろしを繰り返したって訳さ。」
「筆おろしを頼んでおいてその行為を盗撮するってどういう事なの。許せないわ。」
「ああ、あのカメラは那奈とハメ撮りを楽しむための物なんだ。
盗撮するんだったらあんなにでっかい４Kカメラなんて使わないさ。
あの大きなレンズに気付かない程、母さんも燃え上がっていたって事だよね。」
「ちっ違うわよ。それより約束通り筆おろししてあげたんだからパソコンのパスワード教えなさい。」
明日香がパソコン操作をしている間に４ＫカメラのSDカードを抜いてテレビのカードスロットに差し込む。
明日香も那奈と翔の痴態に引き込まれるように見入る。
「ねっ母さん凄く鮮明な映像でしょ？僕の勃起の浮き出た血管迄はっきり見えるよ。」
やがて映像は那奈の尻打ちピストンを映し出す。
「いやらしい」母がつぶやく。
「もう逝く寸前だから本能のまま動いているんだ。でもこうして見ると本当に卑猥だね。
確か母さんもこの体位とった筈だったね。見るのが楽しみだよ。」
明日香の記憶にもあった。恐ろしいほどの快感を目の前にして男性器が静止した時だ。
無意識のうちに激しく腰が動いて絶頂した筈だ。
（全て童貞の振りをしたこの子の思い通りに踊らされていたんだわ。何故気付けなかったのかしら。）
気付けないのは当然だ。女にとっては初めての筆おろしだが少年は５度目だ。