焦らされた身体への痴漢-3
「あ」
真由美は思わず声を発する。
以前見た時は帽子を目深に被っていたから、わからなかった…
(警備員の…男の子だ…)
「何で……また、あんなひどいこと…。しかもついてくるなんて。謝るくらいなら、あんなことしないでよ。
もう会わないと思ったから安心して生活してるのに」
真由美は自分の車の方に向き直り、足早に去ろうとする。
「ま、待ってください。い、いいんですか…。会社に言いふらしても。オナニーしてたって」
真由美は足を止めた。
「何が…目的なの…。本当に最後にして…?」
真由美は男の方を振り返る。
思わず、泣いてしまった。ぽろぽろと涙がこぼれ落ちる。
その真由美の姿に、男はときめいてしまった。
どきどきと、胸が高鳴る。
「この間みたいに…して欲しいんです。いれたいとは…言わないから…」
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この駐車場は、コの字型に建てられたビルの中庭にあった。
あまり日も当たらず、今日は仕事も休みなので、人の出入りはほぼないと言っていいだろう。
この男のためにホテルに行くのは嫌だったーー自分の車を使うのも躊躇ったのだが。
真由美は車のエアコンをつけて、男を後部座席の左側へと招き入れる。
「ーーーんんっ、んっ」
小さな密室に二人きりになると、男は真由美の唇を自身の唇で塞いだ。
「乱暴は…やだ。お願い…、優しくして…」
「ごめんなさい…。また、会えるなんて思わなかったから」
羽織っているジャケットを引き剥がすようにして脱がし、胸を両手で揉みしだく。
「直接…触りたい…」
男は耳元で囁く。
黒のカットソーの中に手を入れ、汗ばんだ真由美の背中に手を回してプチンと下着のホックを外した。
そうするとすぐさま、手を前に回し、肌を露出させるようにカットソーをたくしあげる。
「あ、恥ずかしい…」
密室とはいえ、いつ、この駐車場に人が入ってくるかわからない。
真由美は思わず、顔を男から背けた。
「お姉さんのおっぱい…綺麗」
「そ、そんなことない…。君と違って若くないんだから。あ、ぅうん」
男は人差し指で、その黒ずんだ部分を弾く。