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偽装結婚
【義父/義母 官能小説】

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屋敷と使用人-1

「典子お嬢様、ディナーのご用意ができました」
「ありがとう華子さん」
「三太さんがいらっしゃいます、いつものワインをお願いね(笑)」
「ハイ」

元々、典子も良家のお嬢様で、西条家に18歳で嫁いできた、良家同士の繋がりや他への影響力を
考えた政略結婚だったのだ。
しかし良家のお嬢様としては、一番の務めを、典子も果たしたという事だ。

その時、歳の割りと近いお世話係をしていた、華子(51)を連れて西条家に嫁いできたのだ。

屋敷には典子と麗子、メイド長の華子とメイドのめぐみ(28)が住んでいた。

麗子の運転手兼ボディーガードが、居るが屋敷に住んではいない。

結局、男手がない屋敷に、三太を住まわせて、典子他、女たちの世話を手伝いさせる考えが、
麗子にはあったのだ。まぁ〜番犬代わりだ(笑)。


三男の甘えられて育った男とは言え、袋小路家の男子だ、他を圧倒する迫力と包み込む暖かな
雰囲気は、その辺の経営者クラスでは、出せないオーラは持っている。

メイド2人も、奥さまや麗子社長が、三太さんお兄さまと呼び尊敬の眼差しを送る相手だ
三太の存在が、屋敷の中でどの位置に存在するかは、明らかだった。


広いダイニングテーブルに、二人分の皿やグラスが準備されている。

三太と典子が席に着くと、華子が三太の前に行き、
「ご挨拶が遅くなりました三太さま」
「久しぶりだね華子(笑)」
「こちらメイドのめぐみです」
華子に紹介され頭を下げるめぐみ、少し緊張して顔が引きつっている。

「めぐみさん長い付き合いになりそうだ(笑)よろしく頼むよ」
「よろしくお願いします」
めぐみは会話の内容を理解していなかったが、頭を下げて配膳の仕事に戻った。

ワインを注ぎ、オードブルを配膳すると、めぐみは華子に聞いた。

「袋小路さまは何故、お付き合いが長くなるとおっしゃったのでしょう?」
「それは・・・お屋敷にお住みになるからでしょ」
「麗子社長とご結婚ですか?」
「そうだと思いますよ(笑)麗子さまの発表があるまで判りませんがぁ」
「ハイ、そうですね」

この時点では、屋敷の中で、三太の立場を理解していない者が一人いた。
華子は、典子の気持ちを理解していた、なので理由は関係なく、今の状況を典子に次いで
喜んでいた。


運転手から社長が戻ると連絡が入った。
華子はテーブルに麗子の席を準備した。
三太を中心に右に典子、左に麗子の席が用意された。

暫くすると、ダイニングの扉が開き、仕事の出来る女性が颯爽と入って来た。
「遅くなりましたお兄さま」
「お帰り麗子、お疲れ様」
「仕事は終わったのだろ?なら肩の力を抜いてワインを飲みなさい」
「ええそうしますお兄さま」
「お祝いなのですからシャンパンにしましょう(笑)」
「華子お願い」


華子は麗子の一言で、最高級の冷えたシャンパンを準備した。

細かな粒の列がグラスの上に向かって何本も起ち上っている、薄いピンク色で口当たりの良い
飲みやすいシャンパンだが、アルコールは意外と高い。
華子の準備した料理が、良く合った。

「早速お母様、お兄様に可愛がって頂いたのですね(笑)」
「そんな風に見えますか?」
「えええ一目瞭然です。お母様」
「妖艶な女の雰囲気を取り戻されたようでお綺麗です」
「ありがとうございます」
めぐみは食事の進み具合をチェックしながら、話を聞いていた。

とても社長の旦那さまになる方のお話には聞こえない、奥さまの恋人の話をしている様に
聞こえてならなかった。

「私もお兄様に何かあれば、可愛がって頂きたいですね」
「私は麗子の望みは、小さい時から叶えて来たつもりだがぁ」
「ええ確かにお兄様には全て教えて頂きました(笑)」

子供の頃から麗子は、異性の興味ある事は、全て三太に質問し、男性との経験も三太にお願いした。
フェラチオの仕方、初めてのオーガスム、全て三太仕込みだ。
性癖、性格にM性がなかったために、三太の女にならなかっただけで、一番信頼し憧れる
男性は三太なのだ。

「お兄さまは本当は優秀なのですから、遊んでばかりいないで暇なら私のお手伝いお願いしますよ(笑)」
「お母様からもお兄様にお口添えよろしくお願いします」
「麗子さんのお願いで三太さんはお手伝いして下さいますよ(笑)」
「本当ですかぁ〜お兄様(笑)」
「麗子が私を必要なら少しならお手伝いしようか(笑)」
「まぁ〜嬉しい(笑)」

凡人のめぐみには、話の内容は良く判らないが、三太を中心に話が展開している事は、理解できた。

麗子は携帯を持つと、
「お兄さま今のお話し、後でお断りでは麗子困りますよ(笑)」
「麗子は困らせないよ(笑)」
「ありがとうございます」
「あぁぁ山本、明日午前10時に役員会招集ね」
「議題?」
「お兄さまの取締役と戦略本部長の件よ(笑)」
「馬鹿なの?山本ッお兄様と言ったら袋小路三太さんに決まっているでしょ」
電話の先の相手の慌てぶりは、想像が出来た。

今まで表舞台に出ていなかった、袋小路家の3男が、表に出る。
しかも・・・袋小路の系列の会社でなく、西条家の本社取締役としてだ。

両家の親戚として繋がりは、同等の家柄なら知っている事だが、世間的にはライバル関係にある
両家だ、当然関連会社が事業で競合する事も珍しくない。
三太の役員就任は、ライバル会社の役員を引き抜いた形になるのだ。

「オイオイ麗子ッそんなに大きな事にするなよ(笑)お手伝いだぞ」
「私のお手伝いですよ、それなりの立場でなくては困ります」
「まぁ〜麗子がそう言うならそれで良いか(笑)」

テンションの高い麗子さまと冷めて冷静な三太さまとの対比が、外から見ている華子には
おかしかった。




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