先輩に溺れて-4
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お開きとなって駅まで行き、まだ電車はあるが金治と同じ方向なのでタクシーで一緒に帰ると、真由美は朝美に言った。
これはよくあるパターンで、朝美には不審がられなかったと思う。金治は二人きりの車内でドキドキすることが多々あった。ただ、セックスをしてからは初めてだった。しかも今日は、一緒に帰ろうと誘われたのだ。
「シャワー浴びておいで」
会社の最寄りの駅から、タクシーで20分ほどの距離に真由美の家はあった。
家に着くと大きめのTシャツとハーフパンツを金治は渡される。
金治がここでシャワーを浴びるのは二度目だった。
今すぐ体にしゃぶりつきたい衝動を抑え、シャワーを浴び終わってリビングに出ると、真由美はジャケットを脱いで黒のカットソーにスカートという姿でソファに座っていた。
ーー口には出さなかったが、金治は気づいた。
(ーーソファ、変わってる)
そりゃそうだよな、と思いながら、真由美の隣に遠慮がちに座った。
「お水、これ飲んでいいよ。ビールが良かったら冷蔵庫の中にあるから、勝手に取って」
テーブルの上にはグラスの中に水が注がれていた。
金治はそれを手に取ると、一気に中の水を飲み込む。
「喉乾いてた?水、ペットボトルに入ってるから、適当に飲んで。あたしもシャワー浴びてくるね」
立ち上がろうとする真由美を、金治は制した。
細い体をぎゅっと抱きしめ、キスをする。
「佐田くん、シャワー浴びさせて?さすがに、汗かいてるから…」
その言葉を無視して、金治は真由美の首筋にキスを落とす。
確かに、少ししょっぱい。今日は暖かった。
「ん、待って…」
黒のカットソーをめくると、下着も黒いものだった。スカートの下に身につけているガーターベルトとお揃いのものなのだろう。
「あんなの…しかも飲み屋で見せつけてくる方が悪いです」
金治は真由美のカットソーを脱がせ、背中を自らの方に向けさせる。後ろから乳房を揉みしだきながら、背中に舌先で愛撫した。
「あっ…んん…汗かいてるって、本当に…」