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小松原常務の道楽1
【OL/お姉さん 官能小説】

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真紀子への提案-1

出張から戻ると、また通常の勤務が始まる。
小松原は、昼食は社員食堂でとることが多い。

6年以内に入社した社員は、まだイギリスから戻ってきたばかりの小松原の顔を知らない者がほとんどである。

まさか、社員食堂の近くの席に、常務が座っているとも思わず、若いOLは、社内の噂話に花を咲かせる。、

『ねえねえ、秘書課に異動した柴田さん、知ってる?』
『あの、真面目でおとなしそうな子?』
『そうそう、あの子、最近元気ないみたいだけど。』

すると、真紀子と同じ総務課にいたと思われる女子社員が、
『なんかね、お母さんが入院したみたいで、けっこう大変みたい。』
と言う。

『病気? 大変なの?』
『真紀子、母子家庭で母1人子1人の家だから、家のことや入院費のこととか、いろいろ大変みたいよ。』

女子社員の噂話なので、どこまで本当かは分からない。
その噂話の中で、いくつか真紀子の話題も出ていた。

『合コンに誘っても全然来ない』
とか、
『彼氏が出来た気配は一度もない』
などと話題に出ていた。

小松原は、食器をトレーに返し、自分の部屋に戻る。
昼休みが終わりかけた頃、真紀子も部屋に戻ってきた。

さっきの女子社員の会話を聞いたせいか、真紀子の表情が、心なしか暗く見える。

『真紀子君、顔色が冴えないようだけど、何か悩んでいることでもあるのかい?』
『いえ、別に何もありません。いつも通りです。』
と、真紀子が笑顔で答える。

小松原は、経理担当の役員である。
社員の給与ぐらいは知る立場にある。

小松原は、空いた時間に、給与台帳を見てみた。
真紀子の給与は、ごくごく普通で、何の異変もない。

ただ、財形貯蓄の控除額が大幅に減額されていた。

財形貯蓄とは、給与から一定額を天引きして、それを預金する、というものである。
金額は5万円以内で、5,000円単位で、好きに設定できる。
経理に申し出れば、いつでも金額を変更できる。

希望しない社員は、天引きされないし、5万円を天引きすると、年間60万円の預金が出来るというもの。

真紀子は、真面目な性格らしく、毎月4万円の財形貯蓄をしていた。
毎月、給与から4万円を天引きされ、それを預金していたことになる。
OLの給与を考えると、けっこうな金額である。

他のOLが、だいたい毎月5,000円から10,000円の財形貯蓄をしている中、真紀子の4万円は抜きん出ていた。

それだけ無駄遣いをしない、堅実な生活をしていたということが伺える。

それが、先々月から財形貯蓄の天引きがなくなっていた。
それは、給与から4万円を引かれると困る、という事態に陥っていることを示している。

真紀子の性格からして、遊興費に使っているとは思えない。

それから1週間、何事もなく過ぎた。

『来週、札幌支社への出張が入っています。』
と、真紀子がスケジュールを伝えてくる。

『じゃあ、飛行機とホテルの予約を頼むよ。』
『はい。』

時間は17時をちょっと過ぎ、退社時間を過ぎている。

『真紀子君、ちょっと話をしてもいいかな。』
『はい、なんでしょうか。』

小松原は、応接セットの椅子に真紀子を座らせる。
自分は、お茶の入った湯呑みを持って、その向かいに座って、話を始める。

『これから話すことは、強制でも何でもない。単なる提案だから。』
『はい、、』

『だから、くだらない話だと思って聞き流してもらってもいいし、もちろん断ってもらってもいい。』
『はい。』

『もちろん、断ったとしても、君の待遇などは今までと何も変わらず、今まで通り普通に仕事をしてもらうことを約束するから。』
ここまでしゃべって、小松原は、一息つく。

『先月から、君の財形貯蓄の引き落としがなくなってたから気になってね。』
経理担当の小松原が、それを知るのは、別におかしくはない。

『それで、何か金銭的に厳しい状況に陥っているんじゃないかと心配になってね。』

何かを言おうとする真紀子を手で制し、小松原は続ける。
『いや、別に説明を求めている訳じゃないんだ。そんなことはプライベートなことなので、干渉するつもりはないよ。』

続けて、
『真紀子君が、ギャンブルやホストクラブに狂ってなんて、露にも思ってないから安心してくれ。』
と言う。

『真面目に働いてくれているし、残業もイヤな顔をせずこなしてくれる真紀子君に、私がしてあげられるのは、調整手当として、今の給与に3万円をプラスするぐらいなんだ。』

真紀子が、えっという感じで顔をあげる。

『それでも足りないようなら、私が個人的に何とかしようと思っている。』

ここまで話して、小松原は一気にお茶を飲み干す。
真紀子は、黙って聞いている。

『私はね、真紀子君が気に入っている。はっきり言うと、真紀子君の性格が気に入ってるんだ。』

そして、本題に入る。
『それでね、私は、マザコンの気があるのかどうか分からないけど、女性のおっぱいが大好きでね。』

真紀子がびっくりしたような顔になっている。

『私が望んだ時、真紀子君の、おっぱいを自由にさせて欲しい。セックスは無しでいい。』

真紀子は、鳩が豆鉄砲をくらったような顔をしている。
困惑が顔に出ている。

『それで、私のポケットマネーから、毎月10万円を渡す。それでどうかな。』

小松原は、気ままな独身暮らしである。
10万円程度のお金なら、何とでもなる。

真紀子は何と言っていいか、困っている。

『話にならん、と断るなら遠慮なく言って欲しい。考える時間が欲しいなら、3日だけ待つよ。どうだい?』

毎月13万円も収入が増えるのは、かなり魅力である。



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