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初めて会った場所で
【青春 恋愛小説】

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初めて会った場所で-5

隼の本当の気持ち・・・?
「そんなわけないじゃん・・・あいつは体だけしか求めなくて、飽きたら捨てるような奴だよ?」
「ゆうちゃん・・・」
「それに、あたしがたまたま会った友達と話してるだけで怒るし、街歩いただけで機嫌悪くなるし・・・」
もう止まらない。あたし、やきもち焼きな隼が・・・
「でも、2人きりになるといつもぎゅってしてくれてていつも・・・いつも・・・隼・・・温かくて・・・」
ホントはわかってた・・・。隼が外に出たくない理由も、体だけしか求めなかった理由も・・・。
全部・・・。エッチした後も怒った後も、力強く抱きしめてくれて泣きそうな声でごめんって・・・。
ごめん・・・好きだよって・・・。その声がいつも泣きそうで・・・温かくて・・・。
・・・あたし・・・あたし・・・そんな隼が・・・
「あたし・・・やきもち焼きで怒りっぽいけど・・・温かく包んでくれる隼が・・・隼が大好きなの・・・」
あたしは泣きそうになってた。他の人だったらすぐ忘れられてたけど、隼はそうはいかなかった・・・。
隼は、隼だけは、いつもあたしの中に残ってたんだ・・・。
ガシャンッ
何かが倒れる音と共に温かいもので包まれた
「りん・・・ちゃん・・・?」
「ごめっ・・・あたし、ほんとは隼となんて早く終わればいいって思ってた・・・。」
「え・・・?」
りんちゃんの肩は震えてて、声もか細くて、隼とダブって見えた。
「隼と付き合ってても幸せそうじゃなかったから・・・。だから今日、別れたって聞いて一瞬だけ喜んだの。でも、その後のゆうちゃん見てたら何か違うんじゃないかって思って・・・そこでわかったんだ・・・。ゆうちゃん、苦しかったけど幸せだったんだって・・・。」
「りんちゃん・・・。」
そうだよ・・・あたしも忘れかけてたけど、幸せだったんだ・・・。あの温かさに触れてるとき、幸せだったんだ・・・。
「ゆうちゃん。もう一回隼にチャンスあげよ?もう一回やり直そう?このままじゃダメ。お互いに落ちて行っちゃう。」
「でも・・・、どうしたら・・・・」
チャンスなんて・・・・隼はもうあたしのこと・・・思ってないかもしれないんだよ?
一番苦しがってたの隼なんだから・・・。
「初めて会った場所に行こう?あそこで隼たち待とう。きっと隼なら来てくれるよ!」
初めて・・・会った場所・・・・。
「・・・うん。行こう!」
あたしたちは自転車にまたがって『初めて会った場所』に急いだ。

「つうか、何の手がかりもないのに探すのってありえねー」
「そこで探し出してこそ愛ってもんじゃね(●^o^●)?」
いい加減、吉田の顔文字うざくなってきたな・・・。
「まぁまぁ、とにかく探そうぜっ!まずはどこ探すよ?隼思い出の場所とかねぇの?初めて手を繋いだ場所とか、初めてチューした場所とかさぁ!」
「初めて手を繋いだのはあそこの商店街だし、チューした場所は俺んち。」
「商店街はいなかったしなぁ・・・。隼んちはありえねえし・・・。どこだぁ?」
俺らの街での思い出なんてまったくって言っていいほどない。街で俺が一番まともにゆうと接してたとき・・・。
「・・・初めて会った場所・・・?」
そうだ。あそこならゆうに会えるかもしれない。初めて会った場所・・・・。
『ぼそ・・・うまくいったな?』
『ぼそ・・・そうだね(●^o^●)』
『後は・・・会うのを待つのみだな!』
「おいっ!早く行くぞっ!」
早く・・・!早く行かなきゃ!


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