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[姦獣共の戯れ]
【鬼畜 官能小説】

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正義のヒロイン、煌く-1



翌週の月曜日。
あの三人組は今日も、早朝の満員電車に揺られてターゲットを探している。
規則正しく起床する真面目さを、もっと真っ当な生活に活かせば良かろうに……。


『……ん』


桜庭が目をつけたのは、吊革に掴まる白のセーラー服を着た女子高生だった。
セミロングの黒髪と華奢な身体には幼さが滲み、痴漢をされても反抗すら出来ないと思われるくらい気弱そうに見えた。
スルリと人垣をすり抜けて目当ての少女の傍に立ち、無意識に手が当たったと見せかけて反応≠探る……。


「ッ…!!」


桜庭が少女の尻に触れると、吊革を握る手がギュッと固まり、そのまま真下を向くように俯いて身体を震わせだした。

思った通りだ。
この少女は怖くて動けなくなった。
悲鳴すらあげられず、こちらの都合良く泣き寝入りしてくれる〈優しい娘〉に違いない。

桜庭はセーラー服の側面にあるファスナーを少しだけ上げ、そこから大胆にも胸元に掌を滑らせる。
小さな咳払いのような悲鳴が聞こえたが、それは電車の走行音に飲まれてしまうほどに弱々しい。


(どうれ。ボクは可愛いお尻でも虐めちゃおうかな?)


この少女は〈安全〉だと見切った高橋と佐藤も、自然を装って桜庭の傍へと向かう。
……と、信じられない事態が二人の目の前で起きた。


「この人痴漢です!」

『!!!』


その声を上げたのは少女ではなかった。
桜庭のすぐ後ろにいた女性が発したものだった。

別に背が高い訳でもなく、勝ち気そうな顔をしている訳でもない。
つぶらな瞳に低い鼻をしたその顔は学生のように幼く、キリリと束ねられたポニーテールが其れに拍車を掛けている。
しかし間違っても彼女は学生ではない。
グレーのパンツスーツをビシッと着こなせる、快活で凛とした〈大人の女性〉であった。


「この子の制服の中に手を入れたでしょッ?私、この目で見たんだから!」

『ちょっと待っ……なんだよ、オイッ!』


その女性は桜庭の腕をむんずと掴み、捻りながら高々と持ち上げた。
桜庭が対応出来ないくらい素早い体捌きに、高橋と佐藤は驚きを隠せなかった。
決して筋骨隆々でもない小さな身体で、大の男を相手にしても一切怖気も見せない強さ≠ヘ、彼女をOLというよりも、悪と戦う正義のヒロインのように見せていた。


『ちょっと待てッ!?お、俺は何もしてない!この女がでっち上げたデタラメだあッ!』

「じゃあなんでこの子の上着の中から貴方の手が出てくるワケ?騒ぐんじゃないわよッ!」 


悪を許さぬ男性客達に、桜庭はあっという間に押さえつけられた。
高橋も佐藤も助けてやりたい気持ちはあるが、ここまでの騒ぎとなれば手の打ちようがない。



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