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記憶の鎖
【ファンタジー その他小説】

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記憶の鎖-2

「なんだ…!?あの陣は!」
「反転呪法だわ!」
反転呪法によってサーティカルフレイムが発動した!
「うかつだった…くそっ、この距離じゃ…!そうだ、呪壁は…」
「ムリよ!さっきので力を使いすぎたわ!」
「ここまでなのか…!?」
「おふたりさん!伏せな!」「えっ…?」
「呪壁発動!」
謎の男は響太たちの前に出てくると、前方に呪壁を張った。炎は全て呪壁の前で消え去った―。
「大丈夫かい?おふたりさん☆」
「あ、ありがとう。助かったよ。」
「どういたしまして。…と、言いたいとこだが、そうもいかないらしい。」
「えっ…どういう―」
「貴様ら、よくも我が同胞を…許さぬ!ウガアァァァ!」
「いつの間に十体も!?」
「うそでしょ…さっきのがこんなに…!」
響太は剣を構えるが、さすがにこんなに大勢を相手するほどの力はない。
「まあまあ、君たちはそこにいな。こいつらは俺一人で充分だ。」
「そんなこと言ったって、十体を一人で相手するなんて無茶だ!」
「いいから、黙って見てな」男は背中に付けてあった槍を取って構えた。
「お前らごとき、これで充分だ…桜塵葉牢(おうじんようろう)!」
男はもの凄い速さで全員を微塵に斬りさいた。
「グワアァァァ!貴様ごときに負けるなどとは…。」
「お前らの力が俺より弱かった…それだけさ。」
魔人たちから魔核が出てきたのを、男は受け取った。
魔核とは、魔人が持っている球体のことであり、狩魔人たちはこれを証明として、報酬などをもらっている。
「つ、強い…あれだけの魔人をあっという間に…」
「あれくらいどうってことないよ、響太君。」
「…!どうして俺の名前を…」
「どうしてって言われてもな…知ってたから。」
「だからどうして知ってるんだよ!」
「まあまあ…今はまだ教えられない。時が来たら教えてやるよ」
「えっ…?」
「いいじゃない響太!助けてもらったんだから」
「そうだけどよ…!」
「わかったわかった。んじゃあ俺は響太たちのチームに入ってやるよ。どうせ一人だしな」
「はっ…?何言って―」
「決まり!そうしよう!それじゃ登録してくるよ!っとそうだ、俺の名前は谷神荘介(やがみそうすけ)!覚えといて☆」
「おい、待てって…」
「行っちゃったわね…。でも、あの人が入っても、なにも悪いことは無いんじゃない?けっこう強いみたいだし」
「お前な…」
そうして、俺たちは荘介と出会った。真実を知ってしまうことになるとは知らずに―。


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