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ブービートラップ
【ショタ 官能小説】

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Jackieの苦悩-1

夏が終わり、再びLabor Dayが巡ってきた。こうして俺は新学期を迎え、sophomore (10年生)に進級した。あっと言う間に過ぎた1年だったが、俺の人生観を一変させるような、俺にとって画期的な1年だったことは間違いない。

メディアは、連日、緊迫するペルシャ湾情勢を伝えていた。3大ネットワーク(ABC, CBS, NBC)でも、ケーブルテレビのCNNでも、原油価格が暴騰するとか、イラクがスカッドミサイルに生物・化学兵器の弾頭を装着して民間人の無差別大量虐殺を計画しているとか、視聴者の不安をあおる煽情的な報道が相次いだ。

まだ開戦の火蓋は切って落とされていなかったが、町中で軍用車両をよく見かけたり、サンディエゴ軍港を母港とする3つの空母機動艦隊がすべて出撃するなど、身近なところにも戦争の足音が聞こえてきた。

9月中旬の、ある金曜の午後ジャッキーは、武術部の練習に姿を見せなかった。そこで、俺たちは、基本動作の確認を中心とした練習メニューを一通りこなし、普段より早めに解散した。ジャッキーはもう帰ったのかな、とも思ったが、帰りがけに彼女のオフィスに立ち寄ってみた。

彼女は在室していた。デスクに両肘をつき、うつむいた姿勢で座っていた。

俺はジャッキーに、”Honey, what happened to you? Do you feel sick? (どうしたの?具合が悪いの?)”と声を掛けた。

すると、”Sweetie, my daddy got called up for active duty to serve in Saudi Arabia. Four months have barely passed since he got retired, and yet he’s back in service to fight in the new war in the name of protecting our national interest. He has engaged in combat missions in such places as Grenada and Panama. Every time that happened, I became very anxious about his safety, though US Armed Forces were overwhelmingly mighty against enemies back then..... This time around, however, it’s a different story. Iraq is the fourth largest military power in the world. Besides, that Iraqi dictator is really insane, because he has no hesitation whatsoever to kill civilians mercilessly with nerve gas, let alone his foes. I’m awfully scared, sweet heart.
(うちのパパが予備役から召集されてサウジに送られるの。退役してからまだ4カ月も経っていないのに、再び軍役について、国益保護の名の下に新たな戦争で戦うなんて。彼はこれまでに、グレナダやパナマで実戦を経験しているけど、そのたびに私はパパが無事か心配だったの。その時は、米軍の兵力は敵に対して圧倒的に優勢だったのに。。。だけど、今回は話が違うわ。イラクは世界第4位の軍事大国だし、あのイラクの独裁者は本当に頭がどうかしている。神経ガスを使って、何のためらいもなく無慈悲に民間人を殺すなんて。ましてや、相手が敵なら、どんな残虐なことでもしかねないわ。本当に怖い。)”とジャッキーは言って、涙をこぼした。

多国籍軍は、来るべき開戦に向けて、兵員や物資を急ピッチでサウジやカタールに送り込んでいた。ジャッキーは、軍人の娘だから、当然、父親の任務の責任の重さを理解し、いかなる結果に対する覚悟も出来ていたはずだ。だが、それにもかかわらず、暴虐な殺人鬼を前に、父親の身の安全を案じずにはいられなかった。双子の姉を殺害された上、父親まで理不尽な形で、奪われるのは耐えがたいことだ。俺は、ジャッキーの家族への愛情の深さと、家族の絆の強さを感じた。

俺は彼女の背中にそっと寄り添い、彼女の涙を俺のハンカチで拭った。そして、後ろから彼女をぎゅっと抱きしめて、”Everything’s gonna be alright, honey. I’ll stand by you now and forever. (大丈夫。これからもずっとジャッキーのそばにいるから。)と耳元で囁いた。


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