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女教師ケイの放課後
【教師 官能小説】

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女教師ケイの放課後-6

「あの子たち、こんなところで……」



ケイはそれを見咎めた。他の教師なら、見て見ぬふりを決め込むところだ。
彼女は喫煙行為を注意しようと早足に歩み寄っていく。僕の存在はすっかりケイの頭から抜け落ちたようだ。
僕は彼女の後を追うこともなく、予定通りその場にとどまった。


板倉と五月が左右に分かれた。ゆっくりとした歩調で離れていく。
ケイが不審げに足をとめた。




板倉と五月は無言のまま歩きつづける。

ケイは戸惑い、しきりに首を回している。なにか異状を感じ取ったようだ。


ちょうどケイのいる位置が僕たち三人からみて正三角形の中心にきた。ようやく板倉と五月が移動をやめた。
そして今度は角度を変えて彼女に向かって歩きはじめる。



ケイが僕の足音に振り返った。僕も彼らの動きに倣ったのだ。
彼女に表情に緊張の色が走った。誘い出されたことにようやく気づいたようだ。


「あなたたち……何のつもり?」




彼女の声はややひび割れていた。

僕たちはケイを三方から取り囲んでいた。



いくら空手の達人と言っても、女の身で体格の違う男三人に迫られるのは脅威だ。そして押さえ込まれれば、男の力に到底太刀打ちできるはずもない。
僕はうまく切り抜けて苦境を脱してほしいと願う反面、かすかにそうならないことも期待していた。彼女に恨みはないが、この評判の女教師の泣きっ面を拝んでみたい気もする。


さすがのケイも恐怖に立ち竦んだかにみえた。
板倉と五月も同じだったのだろう。まんまと油断を突かれることになる。


ケイはおとなしく、僕らが襲い掛かるのを待ってなどいなかった。
目で素早く自らの位置を確認すると、身を翻した。
そしてあろうことか、こちら目がけて突進してきた。僕は咄嗟のことに固まった。


彼女は仁王立ちの僕に当たるとみせて、横をすり抜けた。あまりの勢いに僕は尻餅をついた。
遅れて後を板倉と五月が追う。


彼らに罵声を浴びせられ、ようやく金縛りから脱した僕はのろのろと起き上がった。


彼女は講堂横の脇道を目指していた。そこからなら最短で校門のほうに抜けられる。
たとえ校門にたどり着けなくても、人目につく場所には出られる。僕も慌てて、後を追った。


遠くでカラスの群れが不吉な鳴き声で喚いた。
日が落ちてきていた。そろそろ辺りを薄闇が支配していく。


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