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ピンクモアール 〜魅惑のフェロモン
【OL/お姉さん 官能小説】

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偶然-9

プリズムと言うバーに入る2人。中は想像以上にお洒落で多くのカップルが楽しそうに時間を過ごしていた。カップルが多い事に愛美は安心感を覚えた。カウンターに並んで座る。

「何か飲みたいのありますか?」
「わ、私、本当にお酒の事良く分からなくて…すみません…」
「謝る事ないですよ。じゃあ…女性に人気のサングリアってカクテルにしましょうか?ワインっぽくて飲みやすいですよ?」
「あ、じゃあそれで…」
「分かりました。僕も同じのにしますね。せっかくだから同じワインを飲んで美味しさを共有したいですもんね!」
共有と言う言葉に愛美は嬉しさを感じる。喜びを共有出来る事が嬉しく感じたのであった。

「僕、本当に弱いんで、馬鹿にしないで下さいね??」
「馬鹿になんかしませんよー。お酒弱い同士、ゆっくりと飲みましょう♪」
「はい。」
2人は見つめ合って笑った。酒にはメチャクチャ強い浜野の演技を全く疑う事もなく、もう殆ど浜野に気を許していた。

カクテルで乾杯し一口飲む。
「あ、美味しい…。本当に飲みやすいかも…」
「良かった♪でも飲みやすいからってガンガン飲むとすぐ酔っ払っちゃいますから、ゆっくり、ね?」
「はい♪」
浜野の気遣いに愛美から酔わされて何かされると言う危機感は消えて無くなった。同じカクテルを飲んだことで少し浜野との距離が近くなったように思えた。レストランでよりも会話も滑らかになったような気がした。

「愛美さんてやっぱ美人ですよね?肌も綺麗だし。モテるでしょ?」
「美人なんかじゃないですよぉー。それに私、地味だから全然モテないですよ。だから彼氏が4年もいないんです。」
「えー?地味ですか?地味とはちょっと違うような気がしますけど。真面目でちゃんとしてるって印象かな??髪もちゃんと整ってて服装も。そんなトコ、女らしいと思いますよ?」
「そ、そうですかね…」
「ええ。清潔感溢れてて魅力的ですよ。きっと周りの男どもは高嶺の花的な感覚で近づかないだけなんじゃないんですかね?」
「全然高嶺の花なんかじゃないですよー。普通の道端に生えてる花みたいなもんです。もう、揶揄わないで下さい…」
「道端に生えてるただの花にしては美し過ぎるでしょー!」
「ヤダもう…」
そんな風に褒められる事などまずない愛美は恥ずかしくて舞い上がってしまう。
「でもさすが健康食品の会社だけあって髪の艶もいいしお肌は綺麗だし、美しいですよね。ナチュラルさんの健康食品を摂ってれば私みたいに美しくなれますよって感じで信用性増しますよね?」
「褒めすぎですよ、もう…。現実は出張に来てもいつも一人寂しくご飯食べて寝て帰るだけの、4年も彼氏がいない寂しい女ですから…」
「ハハハ、でも今日は寂しい女じゃないですよね?」
「はい。浜野さんのおかげで♪」
自然な笑みが見れるようになった。その表情を見て浜野は少しずつ話を下らせて行こうと決めたのであった。


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